【訃報】映画業界 2020年6月

【訃報】映画業界 2020年6月

映画界に多大なる貢献を頂きました皆様のご冥福をお祈りいたします。

メアリー・パット・グリーソンさん(米/女優)

6月2日、がんのため死去。70歳。80年代初めにTVで始動。86年に“The Guiding Light”52‐09の脚本部門でエミー賞を受賞したほか、『SEX AND THE CITY』98‐04、『デスパレートな妻たち』04‐12、『ブラックリスト』13‐などTVドラマや、「ソープディッシュ」91、「氷の微笑」92、「クルーシブル」96、「ディボース・ショウ」03などに出演した。

冨田祐一氏(とみた・ゆういち/俳優)

6月2日に死去。83歳。劇団〈仲間〉を経て、79年に〈青年劇場〉に入団。『もう一人のヒト』『こんにちはかぐや姫』など数々の舞台や、『イーハトーボの劇列車』『太鼓たたいて、笛ふいて』などの方言指導、ラジオ朗読劇のほか、『花丸銀平』84、『浅見光彦シリーズ イーハトーブの幽霊』00などTVドラマに出演した。

ブルース・ジェイ・フリードマン氏(米/劇作家、脚本家、作家)

6月3日に死去。90歳。60年代より始動。短篇小説“A Change of Plan”がニール・サイモンの脚色で「ふたり自身」72の邦題で映画化され、「ライラにお手あげ」07としてリメイク。脚本を手掛けた「スター・クレイジー」80がヒットし、第1稿を担当した「スプラッシュ」84はアカデミー賞候補となり、全米批評家協会賞など数々の賞を受賞。自身の戯曲を自ら脚色した“Steambath”73ではエミー賞候補に。俳優としても、ウディ・アレン監督の「夫たち、妻たち」92、「セレブリティ」98や、「ユー・ガット・メール」98などに出演した。

バス・チャテルジー氏(印/映画監督、脚本家)

6月4日に死去。90歳。イラストレーターや漫画家として活動後、“Sara Akash”69で監督デビューし、同作でフィルムフェア賞脚本賞を受賞。その後も、“Rajnigandha”74、“Jeena Yahan”79で同賞最優秀作品賞に輝くなど、主に中産階級の人々を題材に秀作を発表。『十二人の怒れる男』を翻案したTV映画“Ek Ruka Hua Faisla”86なども手掛けた。

チランジーヴィ・サルジャ氏(印/俳優)

6月7日、心臓発作のため死去。39歳。祖父シャクティ・プラサド、おじアルジュン・サルジャも俳優の芸能一家に生まれる。アルジュンの映画の助監督を経て、おじキショール・サルジャ監督の“Vayuputra”09で主演デビュー。“Whistle”13、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』が原案の“Aatagara”15、大ヒットしたアクション“Amma I Love You”18など数々の作品に出演し、18年に女優メガーナ・ラジと結婚したばかりだった。

アラン・メッター氏(米/映画監督)

6月7日、心臓発作のため死去。77歳。広告業界で始動。「ハイスクールはダンステリア」85、「バック・トゥ・スクール」86、人気シリーズ最終作「ポリスアカデミー’94/モスクワ大作戦!!」94などや、オリヴィア・ニュートン=ジョンなどのMVも手掛けた。

マリオン・ヘンセルさん(ベルギー/映画監督)

6月8日に死去。71歳。フランスのマルセイユ出身。女優として始動し、長篇監督デビュー作“Le lit”82でセザール賞最優秀フランス語映画賞候補となり、「熱砂の情事」85でヴェネチア国際映画祭新人監督賞を受賞。その後も、マルコム・マクダウェル主演の“Il Maestro”90、「雲 息子への手紙」01などドキュメンタリーも手掛けたほか、ダニス・タノヴィッチ監督の「ノー・マンズ・ランド」01、「美しき運命の傷痕」05などの製作にも携わった。

ロシータ・フォルネスさん(キューバ/女優、歌手)

6月10日に死去。97歳。ラジオのタレント番組での優勝を機に、39年に映画デビュー。メキシコで“El deseo”48、“Piel canela”53など映画黄金期に数々の作品に出演。キューバでも長きにわたりエンターテインメント界を牽引し、2010年代にもアルバムを発表するなど歌手としても活躍した。

サルンヨー・ウォングックラチャン氏(タイ/俳優)

6月10日、肝臓がんのため死去。59歳。大学在学中より舞台で始動。「レベル・サーティーン」06、「マッハ!弐」08、「マッハ!参」10などや、数々のTVドラマでも活躍した。

服部克久氏(はっとり・かつひさ/作曲家、編曲家)

6月11日、腎不全のため死去。83歳。服部良一の長男として生まれる。パリ国立高等音楽院で学び、帰国後間もなくTV草創期より始動。『ミュージックフェア』64‐、『ザ・ベストテン』78‐89、『クイズ100人に聞きました』79‐92などのテーマ曲、『江戸の旋風』シリーズ、『わかば』04‐05などTVドラマや『トム・ソーヤーの冒険』80、『ワンワン三銃士』81‐82などアニメーション、「リオの若大将」68、「博多っ子純情」78、「連合艦隊」81、「新極道の妻たち 惚れたら地獄」94、「不撓不屈」06など映画音楽も手掛ける。編曲家としても〈昴‐すばる‐〉80、〈春なのに〉83、〈快盗ルビイ〉88などを手掛け、〈花のメルヘン〉70で日本レコード大賞編曲賞を受賞。日本作曲家協会会長などを歴任し、99年に著作権法百年記念特別功労者として文部大臣表彰された。長男は作曲家・服部隆之。

メル・ウィンクラー氏(米/俳優)

6月11日に死去。78歳。陸軍に従軍後、68年にブロードウェイにデビュー。「青いドレスの女」95、「訣別の街」96、「普通じゃない」97、「コーチ・カーター」05などや、『ER 緊急救命室』94‐09、『NYPD BLUE  ~ニューヨーク市警15分署』93‐05などTVドラマにも出演した。

ロサ・マリア・サルダさん(スペイン/女優)

6月11日、がんのため死去。78歳。60年代より舞台で始動。映画も、シスター・ロサの母親にふんした「オール・アバウト・マイ・マザー」98や、「美しき虜」98、「キャロルの初恋」02など数々の作品に出演し、94、02年にゴヤ賞を受賞したほか、10年にスペイン映画芸術科学アカデミーよりゴールドメダルを、16年にフェロス賞功労賞を授与。TVでも人気を博した。

コロ・タヴェルニエ・オアガンさん(仏/脚本家)

6月13日、がんのため死去。77歳。イングランド生まれ。元夫のベルトラン・タヴェルニエ監督と、セザール賞を受賞した「田舎の日曜日」84、同賞候補となった「パッション・ベアトリス」87や、「ラウンド・ミッドナイト」86、「ひとりぼっちの狩人たち」95(ベルリン国際映画祭金熊賞)などで組む。他に、「主婦マリーがしたこと」88、「夏のアルバム」89などや、TVドラマも多数手掛けた。

スシャント・シン・ラージプト氏(印/俳優)

6月14日、自宅で首をつって亡くなっているのを発見された。34歳。工科大在学中よりダンスに打ち込み、舞台を経て、TVドラマ“Pavitra Rishta”09‐14に11年に降板するまで主演を務め人気を博す。映画も、クリケット選手にふんした“Kai po che!”13でデビューし注目を浴び、「PK ピーケイ」14、初のフィルムフェア賞主演男優賞候補となった「M.S.ドーニー ~語られざる物語~」16、「DRIVE/ドライヴ」「きっと、またあえる」19、「きっと、星のせいじゃない。」14のボリウッドリメイク版“Dil Bechara”20などで活躍した。

加藤茂雄氏(かとう・しげお/俳優)

6月14日、慢性腎不全のため死去。94歳。46年開設の鎌倉アカデミア演劇科1期生として舞台で始動。50年に東宝と準専属契約(54年より専属)を交わし、「生きる」52の市役所職員役で初台詞を演じたのを皮切りに、「七人の侍」54、「流れる」56、「独立愚連隊」60、「日本のいちばん長い日」67や「ゴジラ」シリーズなどノンクレジットも含め膨大な数の作品に出演。72年の契約解除後はTVや舞台にも活動の場を広げ、『ウルトラ』シリーズなど特撮ものや、『大江戸捜査網』70‐84、『太陽にほえろ!』72‐86や、黒澤明監督にも「八月の狂詩曲」91、「まあだだよ」93まで起用。俳優業の傍ら地元の鎌倉由比ヶ浜で漁業に従事し、男やもめの老漁師と若い女性との交流を描く「浜の記憶」18で俳優生活70周年にして初主演を務めた。

チャールズ・ウェッブ氏(米/作家)

6月16日に死去。81歳。63年に出版されたデビュー作『卒業』が67年に映画化されヒットを飛ばすも、自身はわずか2万ドルで権利のすべてを譲渡。その後も処女作のイメージとのジレンマと戦いつつ執筆を続け、著作が「実験結婚」71、「スプリング・ガーデンの恋人」03として映画化。07年には『卒業』の11年後を舞台にした続篇“Home School”を発表した。

ルイス・ジョン・カルリーノ氏(米/脚本家、映画監督)

6月17日に死去。88歳。空軍に従軍後、劇作家としてオフ・ブロードウェイで高評を得る。映画も、ハナ・グリーンの『分裂症の少女 デボラの世界』64が原作の“I Never Promised You a Rose Garden”77でアカデミー賞脚色賞候補、「女狐」67でゴールデン・グローブ賞候補、「暗殺」68で脚本家組合賞候補となったほか、「セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身」66、11年のリメイク版にも携わった「メカニック」72、「レザレクション/復活」80などを手掛ける。監督としても、三島由紀夫原作の「午後の曳航」76でデビュー後、パット・コンロイの自伝的小説を映画化した「パパ」79、「恋のスクランブル」83などを手掛けた。

ヴェラ・リンさん(英/歌手)

6月18日に死去。103歳。第二次大戦中、英国軍の慰問コンサートを行うなど前線で戦う兵士たちに力を与え、代表曲〈We’ll Meet Again〉39は「博士の異常な愛情」64、「キングコング 髑髏島の巨神」17などのサウンドトラックで使用。戦後も、〈Auf Wiederseh’n Sweetheart〉52が英国人歌手として初の米国チャート1位に輝くなどヒット。冠番組“The Vera Lynn Show”73‐75の司会や、映画も40年代に3本出演したほか、ウディ・アレン監督の「メリンダとメリンダ」04、「タロットカード殺人事件」06にも登場。ピンク・フロイドのアルバム“The Wall”79中の〈Vera〉のモチーフにもなった。75年に大英帝国勲章デイムを授与。

イアン・ホルム氏(英/俳優)

6月19日に死去。88歳。パーキンソン病で闘病。英国王立演劇学校卒業後、54年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに入団し、67年に『帰郷』でトニー賞、98年に『リア王』でローレンス・オリヴィエ賞を受賞するなど舞台で活躍。映画も、デビュー作“The Bofors Gun”68でBAFTA賞助演男優賞を受賞。「エイリアン」79のアッシュ役で国際的に注目され、破天荒なコーチにふんした「炎のランナー」でカンヌ国際映画祭やBAFTA賞の助演男優賞を受賞し、アカデミー賞でも候補に。その後も、「グレイストーク ‐類人猿の王者‐ターザンの伝説」83、「英国万歳!」94でBAFTA賞候補となったほか、「バンデットQ」81、「未来世紀ブラジル」85、「裸のランチ」91、「フランケンシュタイン」94、「フロム・ヘル」01、「アビエイター」04や、近年は「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズとその前章「ホビット」シリーズのビルポ・バギンズ役で幅広い層に親しまれた。エミー賞候補となった『ザ・ブロンド爆弾 最後のばら』00などTVや、アニー賞を受賞した「レミーのおいしいレストラン」07やドキュメンタリーのナレーションなど声優としても活躍。89年に大英帝国勲章コマンダー、98年にナイトの称号を授与された。

ジョエル・シュマッカー氏(米/映画監督)

6月21日、がんのため死去。80歳。パーソンズ美術大学で学び、ファッション業界で始動。衣装デザイナーとしてウディ・アレン監督の「スリーパー」73、「インテリア」78などを手掛ける傍ら、脚本家としても「カー・ウォッシュ」76、「ウィズ」78などで頭角を現す。「縮みゆく女」80で監督デビューし、「セント・エルモス・ファイアー」85、「ロストボーイ」87などで若者を中心に人気を博す。90年代以降も、ティム・バートンからシリーズを引き継いだ「バットマン フォーエヴァー」95、「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲!!」97や、「フラットライナーズ」90、「フォーリング・ダウン」93、「依頼人」94、「評決のとき」96、「8mm」99、「フォーン・ブース」02、「オペラ座の怪人」04など多彩な娯楽作で、スターの新たな魅力を引き出し若き才能も発掘。『ハウス・オブ・カード 野望の階段』13‐18などTVドラマや、MTVビデオ・ミュージック・アワード候補となったスマッシング・パンプキンズの〈The End Is the Beginning Is the End〉97のMVなど多岐にわたり活躍し、10年には撮影に特化したポーランドのキャメリメージ映画祭より特別賞を授与された。

スティーヴ・ビング氏(米/映画プロデューサー、脚本家)

6月22日、ロサンゼルスの高層マンションより飛び降り死去。55歳。スタンフォード大学在学中の18歳で、不動産開発業者の祖父から6億ドルもの遺産を相続。中退後に映画業界に進出し、「ポーラー・エクスプレス」04の製作に8000万ドルを投資。「追撃者」00、「ビッグ・バウンス」04、「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」08、ボブ・マーリーを題材にBAFTA賞候補となった“Marley”12など音楽ドキュメンタリーのプロデュースや、「カンガルー・ジャック」03の共同脚本、「殺しの前に口づけを」94では監督も務める。熱心な民主党支持者としても知られ、懇意のビル・クリントンの財団にも献金。私生活では、エリザベス・ハーレイと元テニス選手のリサ・ボンダーとの間に子供をもうけた。

ケリー・アズベリー氏(米/アニメーション監督)

6月26日、がんのため死去。60歳。80年代よりアニメーターとして始動し、「リトル・マーメイド/人魚姫」89、脚本も手掛けた「美女と野獣」91、「ナイトメア―・ビフォア・クリスマス」93などや、ストーリー・アーティストとして「トイ・ストーリー」95、「カンフー・パンダ」08、「アナと雪の女王」13などに携わる。監督としても、デビュー作「スピリット」02がカンヌ国際映画祭でカメラドールの候補となったほか、「シュレック2」04、「スマーフ スマーフェットと秘密の大冒険」17などを手掛けた。

スチュアート・コーンフェルド氏(米/映画プロデューサー)

6月26日、がんのため死去。67歳。アメリカ映画協会(AFI)で学び、ワークショップで知り合ったアン・バンクロフトから夫メル・ブルックスを紹介され、「メル・ブルックス/新サイコ」77のアシスタントに。「イライザーヘッド」77に感銘を受けブルックスにデイヴィッド・リンチを推薦し、「エレファント・マン」80でともに製作に携わったほか、「ザ・フライ」86、「KAFKA/迷宮の悪夢」91などを手掛ける。99年にベン・スティラーと“Red Hour Films”を設立し、「ズーランダー」01、「ドッジボール」04、「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」08、「LIFE!/ライフ」13などを製作。13年に『バーニング・ラブ』12‐13でエミー賞候補となるなどTVでも活躍した。

タリン・パワーさん(米/女優)

6月26日、白血病のため死去。66歳。タイロン・パワーとリンダ・クリスチャンの娘として生まれ、幼少期を主にイタリアとスペインで過ごす。スペイン語の映画に出演後、「トラックス」76、サターン賞候補となった「シンドバッド虎の目大冒険」77や、TVにも出演した。

リンダ・クリスタルさん(アルゼンチン/女優)

6月27日に死去。89歳。アルゼンチンのブエノスアイレス生まれ。ウルグアイで育つも、13歳で両親が他界。50年代よりメキシコ映画界で始動し、「コマンチ族」56でアメリカ映画に進出。「休暇はパリで」58でゴールデン・グローブ賞有望若手女優賞を受賞したほか、「クレオパトラ」59、「アラモ」60、「馬上の二人」61、「マジェスティック」74などに出演。TVも、主人公の妻にふんした西部劇『ハイ・シャパテル』67‐71で67年にゴールデン・グローブ賞を受賞、68、71年にエミー賞候補となるなど活躍した。

于藍さん(ユイ・ラン/中/女優)

6月28日に死去。99歳。38年に延安抗日軍政大学に入り、舞台で始動。東北文工団を経て東北映画製作所に所属し、「白衣戦士」49で映画主演デビュー。「革命家庭」61でモスクワ国際映画祭最優秀女優賞を受賞したほか、「林家舗子」59、革命文学の傑作とされ現在も読み継がれる『紅岩』が原作の「烈火中永生(不屈の人びと)」65などで活躍。文化大革命中は夫で俳優の田方と厳しい弾圧を受け、夫は強制収容所で病死。その後、81年より北京児童映画製作所の初代所長を務め、96年には次男の田壮壮監督とともに来日し、福岡市総合図書館で開催された上映会で講演した。

ジョニー・マンデル氏(米/作曲家、編曲家)

6月29日、心疾患のため死去。94歳。ジュリアード音楽院などで学び、40年代よりトランペットやトロンボーン奏者として始動。ジャズ・アーティストらの編曲やソングライターへと活動の場を広げ、アンドレ・プレヴィンの薦めで手掛けた「私は死にたくない」58でグラミー賞初候補に。「いそしぎ」65の主題歌〈The Shadow Of Your Smile〉でアカデミー賞歌曲賞とグラミー賞最優秀楽曲賞を受賞。「殺しの逢びき」66の〈A Time for Love〉もアカデミー賞候補に。他に、後のTV版でも主題歌に使用された「M★A★S★H マッシュ」70の〈Suicide is Painless〉や、「さらば冬のかもめ」73、「フリーキー・フライデー」76、「チャンス」79、「評決」82など数々の映画音楽や、『別れの時』87などエミー賞で3度候補となるなどTVでも活躍。ナタリー・コール&ナット・キング・コール〈Unforgettable〉の編曲などでグラミー賞も計5度受賞した。

カール・ライナー氏(米/俳優、映画監督)

6月29日に死去。98歳。ロブ・ライナーの父。第二次大戦で陸軍に従軍後、ブロードウェイで始動。アメリカのTV黎明期より、シド・シーザーの“Your Show of Shows”50‐54、57、58年にエミー賞を受賞した“Caesar’s Hour”54‐57などに出演・脚本も手掛けて頭角を現し、自身の脚本家としての経験をモチーフにしたコメディ“The Dick Van Dyke Show”61‐66で62~66年まで連続でエミー賞を受賞。その間、メル・ブルックスと組み、“The 2000 Year Old Man”と銘打つコントを50年代よりライヴや録音で披露し、99年にグラミー賞を受賞。俳優としても、95年に『あなたにムチュー』92‐19でエミー賞を受賞したほか、『アリー・myラブ』97‐02、『ボストン・リーガル』04‐08、『Dr. HOUSE』04‐12などTVドラマ、往年の天才詐欺師にふんした「オーシャンズ」シリーズ三部作や、「おかしなおかしなおかしな世界」63、「アメリカ上陸作戦」66、「トイ・ストーリー4」19(声)などに出演。監督としても、スティーヴ・マーティンと組んだ「天国から落ちた男」79、「2つの頭脳を持つ男」83や、「オー!ゴッド」77、「マージョリーの告白」90など手腕を発揮した。

ダン・ヒックス氏(米/俳優)

6月30日に死去。68歳。「死霊のはらわたⅡ」87、「ダークマン」90、「スパイダーマン2」04、「オズ はじまりの戦い」13などサム・ライミ監督作品のほか、「処刑!血のしたたり」88、「マニアック・コップ」88などに出演した。

 

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