コ・ス主演！見出したら止まらない、新感覚のミステリー・ファンタジードラマ

コ・ス主演！見出したら止まらない、新感覚のミステリー・ファンタジードラマ

様々なジャンルをミックスした見応えのあるドラマが続々と作られている韓国から、これまでにない設定のミステリー・ファンタジーが誕生した。9/3にDVDがリリースされる『ミッシング〜彼らがいた〜』は、遺体が見つからないまま行方不明となっている人々の霊魂と出会った男が主人公。「死者の姿が見える」という不思議な能力を持つことになった彼が、それぞれの死に隠された秘密を探っていく。

平和でミステリアスな村で暮らす人々の正体は？

目の前で起きている不正を見逃すことができない性格のキム・ウク（コ・ス）が何者かに誘拐されそうになっている女性を目撃したことから始まる『ミッシング～彼らがいた～』。彼女を襲った男たちに連れ去られたウクはなんとか脱出したものの、崖から転落し意識を失ってしまう。彼が目覚めた場所は、地図にも載っていないドゥオン村。そこで自分を助けてくれたチャン・パンソク（ホ・ジュノ）から、彼以外の住民たちが“すでに死んでいる”と聞かされたウクは、そのことを信じることができない。
　

「遺体が発見されず成仏できていない霊魂たちが住む村」というと、かなり恐ろしげな場所のように想像してしまうが、このドラマの舞台となるドゥオン村は、自然に恵まれたテーマパークのような美しい場所だ。村の中心には古風な口調で話す若者トーマス・チャ（ソン・ゴニ）が営むカフェがあり、そこでウクは、刑事の夫と幼い息子と暮らすキム・ヒョンミ（カン・マルグム）という女性と出会う。さらに、ウクが村に来るきっかけをつくった女性チェ・ヨナ（ソ・ウンス）も現れ、カフェでアルバイトを始める。あまりに“普通な”彼ら彼女らの姿に最初は驚くウクだったが、言葉を交わすうちに秘められていた事情に気付いていく。

ホ・ジュノ、アン・ソヒなど、演技派俳優が勢ぞろい！　真実を探す仲間たちの絆

幼い頃、母に捨てられたという心の傷を持つウク。しかし、普段は明るくエネルギッシュな人物で、“強すぎる正義感”に導かれるままに困っている人たちを助ける仕事に没頭している。ウクを演じているのは『オクニョ　運命の女（ひと）』（16）などのドラマだけでなく、映画でも活躍しているコ・ス。トレードマークの魅力的な笑顔を見せながら、村の人たちの心を少しずつ開いていく。そんな彼の命を助け、よきパートナーとなっていくチャン・パンソク役は『仮面の王　イ・ソン』（17）のホ・ジュノ。カリスマティックな役柄を多く演じてきた俳優だが、このドラマでは、失踪した娘を探し続ける平凡な父親を落ち着いた演技で見せている。10年以上にわたり、たった一人で村人たちの消息を調べてきた彼は、ある日、やってきたウクと同居しながら真実を追うことになる。まったくタイプの違う二人が友情を深めていく姿にも注目だ。また、ウクと同じ養護施設で育ったキム・ナムグク（ムン・ユガン）と、コンピューターの天才イ・ジョンア（アン・ソヒ）も、村の外から彼らを支える。

ラストまで目が離せない感動のストーリー

『ミッシング～彼らがいた～』では、ドゥオン村に住む人々、それぞれの物語が描かれるのと並行して、ウクが「なぜ、死者を見ることができるのか？」という謎も徐々に明らかになっていく。そこには、彼自身も知らなかった悲しい物語が隠されていた。さらに、村に住むヨナと、婚約者で彼女の行方を必死に探している刑事シン・ジュノ（ハジュン）とのラブストーリーとその裏に隠された複雑な関係も、クライマックスに向けて大きな感動を誘っていく。

つらい人生を送ってきた住民たちが幸せな時間を過ごす不思議な村を舞台に、無念のうちに命を奪われた人々の物語を語り直す『ミッシング～彼らがいた～』。ミステリーの中に様々な人間ドラマを織り込んだ内容が多くの心を揺さぶったこの作品は、シーズン2の制作も決定。一度、見出したら止まらない、このドラマの魅力をぜひ、体験してみてほしい。 

文＝佐藤結／制作＝キネマ旬報社