正気を失うほどの愛。フランソワ・オゾン「苦い涙」、予告編やポスタービジュアル到着
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ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの室内愛憎劇「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」(1972)をフランソワ・オゾンがリメイクし、第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品された「苦い涙」が、6月2日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。予告編、グラフィックデザイナーの大島依提亜がデザインしたポスタービジュアルならびに同氏コメント、場面写真が到着した。

 

 

ウォーカー・ブラザーズ『孤独の太陽』の印象的なイントロとともに始まる予告編。アパルトマンの一室で、映画監督ピーター・フォン・カント(ドゥニ・メノーシェ)と美青年アミール(ハリル・ガルビア)によるエゴイスティックな愛のパワーゲームを軸に、大女優シドニー(イザベル・アジャーニ)、助手のカール(ステファン・クレポン)らを巻き込んだドラマが巻き起こる。正気を失うほどの愛の結末を見届けたい。

 

 

ゴールドを基調に、キャストが勢揃いしたポスタービジュアル。劇中でシドニーが披露する、オスカー・ワイルドの詩に基づいた歌の文句〝人は愛するものを殺す(でも誰も死なない)″がキャッチコピーとなっている。

大島依提亜(グラフィックデザイナー)コメント
実はフランソワ・オゾンの作品の日本版デザインを担当するのもかれこれ5作目。
最初に担当した初期の傑作『焼け石に水』と同じく、今回の『苦い涙』はファスビンダーの戯曲が原案と、さらに縁を感じますが、
お洒落で(珠玉の70sインテリアや衣装の数々に悶絶!)妙に可笑しい作風も、どこか『焼け石に水』と共通して、一見すると原点回帰ともいえます。
しかし!これまでの監督としての経験とキャリアだからこそのオゾンの成熟ぶりは──技術やテーマ性、全てにおいて──目を見張るばかりで、その辺も存分に堪能頂けるかと思います。

 

         

 

© 2022 FOZ – France 2 CINEMA – PLAYTIME PRODUCTION ©Carole BETHUEL_Foz
配給:セテラ・インターナショナル

▶︎ ファスビンダー作品をフランソワ・オゾンがリメイク。映画監督が美青年に翻弄される「苦い涙」

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