「のど自慢狂時代」のストーリー
町内きっての成金倉持家では今日が娘くら子の“のど自慢”応募日というので、かま枝夫人は盛大な宴を張って近所の人を招きラジオの前で待ちかまえていたが、鐘一つで落選して夫人は卒倒してしまう。早速八木医者がかけつけるが、これが犬ねこ専門だけに何とも手当が出来ない。息子で内科専門の大介と間違えたのである。近所のホームラン喫茶店で恋人たま子とランデブウしていた大介はすぐ呼ばれて倉持家に行くが、もちろん病状は大したこともなく、おかげでくら子から一目ぼれされて結婚申し込まれる。結局窮余の一策として“のど自慢”に合格したら結婚しようということにする。くら子の下手な俗曲ではとても問題になるまいという大介のハラである。一方たま子はホームラン喫茶店の喜七とおよしの実の子で、赤ん坊の時すし屋の金六のところへ養子にやった娘であるが、五人の子供に全部先立たれた喜七夫婦は、何とかたま子をとりもどしたいと願っていた矢先店でたま子を見つけたのです。あとを追って途中で金六に会う。話を切り出すが金六とても娘可愛いさのあまり動じない。大介にすすめられてたま子が“のど自慢”に応募することになったので、これを知った実母のおよしは、金六にも内緒で晴れ着をたま子に贈る。かま枝は一時も早くくら子を合格させて大介の歓心を買おうとあせるが、くら子の方はとっくに大介とたま子の仲を察知しているので、わざと下手に歌って落選する。たま子は実の父母のことを知り、金六が自分のために内職にチンドン屋までやっているのを知って折角の“のど自慢”の前寝込んでしまう。大介の激励で放送局にかけつけたたま子は合格した。金六と喜七夫婦の仲も和解して大介とたま子はめでたく結ばれた。