「髑髏城の七人 アカドクロ」のストーリー

時に天正18年。戦国の雄、織田信長が逆臣の手にかかり倒れはや8年。天下統一は、浪速の猿面冠者・豊臣秀吉の手でなされようとしていた。しかし、関東地方では平和の世になじまない野武士たち、織田、豊臣に抵抗して追われた一揆衆、侍の支配を嫌い流れ込んだ苦界の民たちが、牙城を築いて抵抗していた。ところが、その関東をまたたく間に手中に収める者がいた。黒甲冑に身を包んだ武装集団「関東髑髏党」の首魁、自らを<天魔王>と名乗る仮面の魔人である。関東の大平野に忽然とそびえる漆黒の城こそ、彼らの根城、髑髏城だった。天下統一を狙う秀吉の最後にして最大の敵、天魔王。風雲急を告げる関東平野に、奇しき縁にあやつられるかのように、集まる者たち。関東髑髏党に追われる沙霧(佐藤仁美)を、行きがかりから助けた謎の浪人・狸穴二郎衛門(佐藤正宏)と、玉ころがしの捨之介(古田新太)。彼らは、色街無界の里の主人である無界屋蘭平衛(水野美紀)に、かくまってくれるよう頼む。そこには関東随一の大太夫こと、極楽太夫(坂井真紀)、関八州荒武者隊を名乗る抜かずの兵庫(橋本じゅん)らがいた。沙霧を追う髑髏党の斬光の邪鬼丸(山本亨)は、無界の里に隠れる沙霧を見つけ出し、里を襲う。そこに突然現れた天魔王によって、捨之介と蘭平衛たちの過去が明らかになる。さらに、天魔王の魔の手は、捨之介の旧知の刀鍛冶の贋鉄斎(梶原善)にも伸びるのだった。時代の裂け目に現れた名もなき七人の戦いが、いままさに始まろうとしていた。