「ハブと拳骨」のストーリー

1960年代後半、ベトナム戦争景気で活気づく沖縄の歓楽街コザ。与那覇良(尚玄)は、三線の腕が立ち、時々BARで歌っているが、いまだに米軍基地から物資を盗んで小遣い稼ぎをしている遊び人であった。良の母、カミィ(石田えり)は、幼い頃に戦争孤児になった安城銀(虎牙光輝)と妹の杏(宮崎あおい)を引き取り、実子の良と分け隔てなく、厳しく、しかし愛情を込めて育ててきた。子供たちが成人した今、杏と二人で地元の人々から親しまれるソーキソバ屋を切り盛りしている。銀はAサインBAR(米軍から許可書を発行されている風俗店)の用心棒をやっており、喧嘩は好きではないが滅法強く、いつの間にか暴力の世界に浸かりきっていた。そんなある日、買い物帰りのカミィが米軍のトラックに轢き逃げされる。命は取り留めたもののカミィは片足に重傷を負う。しかも、その怪我は本州の病院にいかなければ治らないと宣告され、警察も軍に対してなすすべがなかった。良はカミィの治療代を稼ぐため、大和(本州)ヤクザの武器倉庫に忍び込むが、逆に捕まってしまう。そこへ銀が駆けつけ、自分が代わりに金を用意して罪を背負うとヤクザのボスに約束、その場をおさめた。何とか集めた金を手に、銀はカミィが入院する病院へと向かう。そして、母を海辺のあばら家へ連れ出し、仲間たちと共に宴を催すのだった。翌朝、まだ暗いうちに、銀はカミィと良、杏を起こし、本州に渡る船に乗ろうとけしかける。しかし、いざ出発の時が来ると、銀は金を良に託して、後から行くと告げその場を去る。銀はその足で大和ヤクザのもとへと向かっうのだった……。

今日は映画何の日?

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