「「甲鉄城のカバネリ」総集編 後編 燃える命」のストーリー

世界中に産業革命の波が押し寄せ、近世から近代に移り変わろうとしていた時代、突然現れた不死の怪物。鋼鉄の皮膜に覆われた心臓を撃ち抜かれない限り滅びず、それに噛まれた者も一度死んだ後に蘇り人を襲うと言われ、後にカバネと呼ばれるそれらは爆発的に増殖し、全世界を覆い尽くしていく。極東の島国である日ノ本(ひのもと)の人々は、各地に“駅”と呼ばれる砦を築き、その中に閉じ籠もってカバネの脅威に対抗することでなんとか生き延びていた。駅を行き来できるのは通称・駿城(はやじろ)と呼ばれる分厚い装甲に覆われた蒸気機関車のみで、互いの駅はそれぞれの生産物を融通しあうことで生活を保っていた。製鉄と蒸気機関の生産をなりわいとする顕金駅(あらがねえき)に暮らす蒸気鍛冶の少年、生駒(声:畠中祐)は、カバネを倒すために独自の武器・ツラヌキ筒(づつ)を開発しながら、いつか自分の力を発揮できる日が来るのを待ち望んでいた。そんなある日、駿城の一つである甲鉄城(こうてつじょう)が前線をくぐり抜けて顕金駅にやってくる。生駒は車両の清掃整備に駆りだされ、義務であるカバネ検閲を免除される不思議な少女を目にする。その夜、生駒は無名(千本木彩花)と名乗る昼間の少女と再会する。しかしそのとき、顕金駅に暴走する駿城が突入してくる。乗務員は全滅し、全てカバネに変わっていた。カバネが顕金駅に溢れ出る。生駒は、パニックに襲われる人々の波に逆らうようにして走り出す。自分のツラヌキ筒でカバネを倒すと心に誓った生駒の戦いは、こうして始まったのだった……。