解説
マルセイユとモンテカルロの間のある街を舞台に、暗黒街と汚れた関係をもつ警察官を監督する一人の警部の活躍を描くアクション映画。製作はアラン・ポワレ、監督は「チェイサー」のジョルジュ・ロートネル。ミシェル・グリリアの原作を基にジャン・エルマンが脚色。撮影はアンリ・ドカエ、音楽はフィリップ・サルドが各々担当。出演はジャン・ポール・ベルモンド、マリー・ラフォレ、ミシェル・ガラブリュ、ジョルジュ・ジェレなど。
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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89bubble93
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ミャーノフ大佐
ベルモンドの映画って、どうして雑な作りの映画が多いのだろう。やっぱりゴダールと組んだ2本が代表作になるのか。それともまだ出会ってないだけかな。「モラン神父」は良かったか。この映画も作りが雑でコメディでいきたいのか、シリアスでいきたいのか、なんか中途半端なんだよな。コメディで作っていくんだったら、この間抜けさは許されるけど、シリアスだと、なんでこんなにバカなの?と思ってしまう。だって主人公は警部で、身分を隠してニースに来て、警官の不正を摘発していくはずなのに、女は作るわ、娘がやってきて一緒に暮らすわ、敵側に生活を隠していないんだもの。シリアス物だったら、ギャング達はすぐに女や娘に危害を加えていくでしょ。それが警部の脇が全然甘いのに、悪人どもは警部自身を狙っている。最後のエピソードで娘が誘拐されるが、その娘が誘拐先で元気に監禁されている。確かに体を張ってアクションシーンをしているところもあるが、別にスタントでも話の筋は変わらないし、無理にスリルシーンを入れているような感じがする。うーん、コメディなのかなぁ。
カメラは名カメラマンのアンリ・ドカエ。
マリー・ラフォレ、あの「太陽がいっぱい」のマリー・ラフォレですか。
「警部」のストーリー
南フランスのある街では、警察官が暗黒街から賄賂を貰い、麻薬、恐喝、売春などの犯罪を黙認していた。こういった警察官を監督する機関に属するスタン・ボロウィッツ警部(ジャン・ポール・ベルモンド)は、パリからこの街に呼ばれた。ついに一人の警部が殺人死体となって発見されたからだ。この土地とは無縁の人間ということでパリで敏腕で通る彼が選ばれたのだ。向うみずでスポーツマンの彼は早速、地下組織に潜り、身分を隠して調査を開始した。そして遂に、殺された警部の未亡人(マリー・ラフォレ)が暗黒街組織と通じて、夫を葬った事実をつかみ、単身見事事件を解決するのだった。
「警部」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「警部」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | アクション |
製作国 | フランス |
製作年 | 1978 |
公開年月日 | 1980年11月22日 |
上映時間 | 106分 |
製作会社 | ゴーモン・インターナショナル=セリト・フィルム |
配給 | フランス・シネマ・フェア実行委員会 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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1981年1月上旬号 |
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