解説
無銭旅行をしながら奔放に生を謳歌し合う若い男女が陥る罠の恐ろしさを描くサスペンス。製作はカルロ・ポンティ、監督はウンベルト・レンツィ、脚本はヴァンニ・カステラーニ、撮影はアルフィオ・コンティーニ、音楽はブルーノ・ラウツィ、編集はユージェニオ・アラビソが各々担当。出演はレイモンド・ラヴロック、オルネラ・ムーティ、イレーネ・パパスなど。
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「ガラスの旅」のストーリー
コペンハーゲンのセックス・ショップでポルノグラフィーを買いあさっている若い男女がいた。男はイギリス人のディック・バトラー(R・ラブロック)、女はデンマーク生まれのイングリッド・シオマン(O・ムーティ)。二人は、ポルノグラフィーが発禁のカソリック国でそれを売りながら、その金でヨーロッパ旅行を楽しもうというのだ。計画はまんまと成功し、ポルノグラフィーは飛ぶように売れた。中年の紳士、老夫婦、団体客……。だが、その元手が意外に早く底をついた。ディックはすかさずカメラを買い込んでイングリッドの妖艶な裸体を撮りまくった。彼女も、旅の楽しさが得られるならと、恥じらいを捨ててディックに応じた。順調な二人の旅も、カソリック国でもとりわけ性風俗に厳しいローマで挫折した。警察に掴まり国外追放を命じられたのだ。だが二人は警察の命令も上の空で、相変わらずヌード写真を売り続けた。ミラノでは偶然にもディックの昔馴染みのアゴスチーノに出会い、ナポリに行けば楽天地があると教えられ、その晩は彼の仲間たちと野宿することになった。翌朝、二人が眼をさますと誰も見あたらず、有金が全部持ち去られていた。ディックは怒り狂ったが、とりあえずナポリまでの資金がいるので、近くのガソリンスタンドの店員にヌード写真を見せた。ガソリンと交換しようというのだが、指名手配されている二人は警察に通報され、ほうほうの態で逃げだした。ミラノの郊外でエンストをおこした車にガソリンを補給するために、近くの豪邸を訪ねた。あまりの広さにか、呼び鈴に応ずる気配がなく、二人はこっそりガソリンを頂載しようとガレージに忍び込んだ。その時、中年の女が現われ二人に家で休んでいくようにすすめた。ディックとイングリッドは警察に追跡されている緊張感と、ガソリンを分けてもらうためにこれに応じた。女はバーバラ・スレザー(I・パパス)といい、夫は陸軍大佐だった。バーバラは、夫の帰りが遅く心細いから泊っていってくれと二人に頼んだ。野宿をするよりもましだと考えたディックとイングリッドは喜んで泊ることにした。バーバラは先に寝室に入った。ディックはどこか秘密めいたバーバラに興味をもち、イングリッドが寝入るとバーバラの寝室に入った。彼女は抵抗なくディックを受け入れた。翌朝、バーバラの姿が見あたらず、しかもベルトが抜かれ、ズボンのポケットには大金が入っていた。バーバラが警察に電話をかけようとしていた。ディックとイングリッドは電話線を断ち、バーバラを監禁した。めんどうに巻き込まれないうちに逃走しようとした二人はガレージのシボレーのトランクの中から男の死体を発見し、愕然とした。死体の首にはディックのベルトが巻きついていた。これで全てがのみ込めた。バーバラは夫を殺し、ちょうど邸宅を訪れた自分たちに罪をきせようとしたのだ。夜になってから、ディックとイングリッドは死体を庭に埋め、バーバラに拳銃を握らせた。二人は変装して逃げだした。だが隣家の人に救われたバーバラの偽証は警察をすっかり信用させ、ただちに非常線が張られた。警察に発見された二人は必死に逃亡したが、ディックがハンドル操作を誤まって、車は崖から転落していった。ナポリまでの道のりはまだだいぶあった。
「ガラスの旅」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ガラスの旅」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー |
製作国 | イタリア |
製作年 | 1971 |
公開年月日 | 1973年10月13日 |
製作会社 | チャンピオン・プロ |
配給 | ヘラルド |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
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