解説
脚本家出身のダミアーノ・ダミアーニが監督昇進第一回作品として作った犯罪映画。チェザーレ・ザヴァッティーニとダミアーニ自身が脚本を執筆、撮影を「黄色い大地(1958)」のピエル・ルドヴィコ・パヴォーニが担当している。音楽はジョヴァンニ・フスコ。出演するのは「刑事」のピエトロ・ジェルミ、新人ピエール・ブリス、ラウラ・ビバルディなど。
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ユーザーレビュー
「くち紅」のストーリー
十三歳の少女シルバーナ(ラウラ・ビバルディ)には一つの秘密があった。それは美青年ジノ(ピエール・ブリス)への思慕だった。ある日、シルバーナが母と二人で住んでいるアパートで、娼婦が殺された。その犯行時刻にシルバーナはジノの姿を目撃してしまった。警察の捜査は難航した。担当はフィオレシー警部(ピエトロ・ジェルミ)だった。シルバーナはジノの関心を得るために、彼が女の部屋から出てきたのをみたといった。驚いたジノは彼女の恋心を利用する決心をした。二人のランデブーが始まった。うきうきしたシルバーナは口紅をつけるようになった。ジノは犯行をかくすため彼女を葬り、金持娘ロレッラ(ジョルジア・モル)と結婚する準備にかかった。ある日、シルバーナは二人の婚約を知ってしまった。ジノは彼女の密告を恐れ、先手をうって警部に小娘の証言を信用しないでくれといった。これは逆効果だった。容疑はジノに向けられた。シルバーナも証言した。問題は証言の真実性だった。警部は彼女の素行を調査した。バッグの中の口紅、友達は彼女を嘘つきだという。ジノは釈放、シルバーナは感化院に入れられた。警部の気持は何かしっくりしなかった。シルバーナは感化院で自殺をはかった。その真情あふれる遺書を読んだ警部は彼女の証言を信用した。再びジノの身辺に捜査の手がのびた。女たらしで金に弱いジノ、傍証も揃った。ジノの逮捕は時間の問題だ。シルバーナの純粋な心に大人の世界での経験は、あまりにもきびしく、大きな傷痕を残した。
「くち紅」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「くち紅」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | イタリア |
製作年 | 1960 |
公開年月日 | 1961年3月12日 |
製作会社 | エウロパ・チネマトグラフィカ |
配給 | 東和 |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダード |
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