解説
ジョルジュ・シムノンの原作を、「広場」のマルセル・カルネとジャック・シギュール(台詞も担当)が共同で脚色、マルセル・カルネが監督した愛の心理ドラマ。撮影は「霧の波止場」のオイゲン・シュフタン、音楽は新進マル・ワルドロンが担当した。出演は「秘密大戦争」のアニー・ジラルド、「リーザの恋人」のモーリス・ロネ、「悪徳の栄え」のO・E・ハッセ、「広場」のローラン・ルザッフル、「ある晴れた朝突然に」のガブリエレ・フェルゼッティなど。製作はシャルル・リュンブローゾ。
ユーザーレビュー
「マンハッタンの哀愁」のストーリー
夜のマンハッタンは昼間の騒音を忘れてしまったように、ひっそりと静まっている。妻に裏切られ、傷心の思いでパリから流れてきた映画俳優のフランソワ(M・ロネ)は、そのつらい思い出をニューヨークでいやし、新しい出発をしようとしていた。彼がケイ(A・ジラルド)に出会ったのは、淋しさが互いに歩みよるマンハッタンの裏街の酒場であった。アルコールで埋めるほか、どうしようもない孤独な心を抱えたニ人は、お互いの名も知らぬまま、瞬時のやすらぎを求めてホテルに入った。ケイはイタリアの外交官ラジル伯爵(G・フェルゼッティ)と離婚しニューヨークでパィロットのピエール(R・ルザッフル)と生活していた。フランソワはケィとの新しい出発にかすかな希望を見出し、テレビ映画に出演することとなった。フランソワの部屋で、ケイとの生活が始まった。その頃、ケイの娘が急病になり彼女は看病のため夫の任地メキシコへ旅立った。ケイの留守中、フランソワはうつろさをまぎらわせるために、テレビ映画で共演の女優と一夜をすごした。もしかしたらケイはもう戻らないかも知れないという不安にかられて。一方ケイも、以前とは違ってやさしい伯爵を見いだしたが、やはりフランソワを忘れることはできない。ケイがマンハッタンに帰り、フランソワの胸に迎えられた朝、それは、二人がマンハッタンの第三の部屋で新しい出発をむかえる日であった。
「マンハッタンの哀愁」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「マンハッタンの哀愁」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | フランス |
製作年 | 1965 |
公開年月日 | 1966年3月5日 |
製作会社 | プロデュクシオン・モンテーニュ |
配給 | 松竹映配 |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダード |
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