解説
東西冷戦が統く分割統治下のベルリンを舞台に、各国間の諜報戦の波に翻弄される男女の悲恋をサスペンス・タッチで描いたメロドラマ。英国の作家イアン・マキューアンの小説『イノセント』を原作者自身が脚色、「パシフィック・ハイツ」のジョン・シュレシンジャーが監督して映画化。製作はノーマ・へイマン、クリス・ジーヴァーニッヒ、ヴィーランド=シュルツ・カイル。撮影は「ウェドロック」のディートリヒ・ローマン、音楽は「マダム・スザーツカ」でも監督とコンビを組んだジェラード・グーリエイ、美術は「ハワーズ・エンド」のルチアーナ・アギリ、編集は「ハムレット」(91)のリチャード・マーデンがそれぞれ担当。主演は「シングルス」のキャンベル・スコット、「フィアレス」のイザベラ・ロッセリーニ、「日の名残り」のアンソニー・ホプキンス。
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「愛の果てに」のストーリー
1955年、米・英・ロシアの分割統治下にあったベルリン。英国の謀報活動への協力を要請された英国人青年のレナード(キャンベル・スコット)は米国人グラス(アンソニー・ホプキンス)の仕事に参加する。レナードはグラスに連れられたクラブで年上の美しいドイツ人女性マリア(イザベラ・ロッセリーニ)と出会い、彼女と恋に落ちる。米・英の計画は、ソ連地区との境界までトンネルを掘って彼らの通信を傍受するというもので、“黄金作戦”と呼ばれていた。マリアと婚約したある日、彼女の夫オットー(ロナルド・ニチュケ)が現われ、“黄金作戦”の情報と離婚の承諾金として1万マルクを要求した。激しく言い争ううちに、2人はオットーを殺してしまう。レナードは死体を切断してトランクに詰め“黄金作戦”のトンネル内に隠すが、すぐに発見される。マリアは全てをグラスに打ち明け、レナードを救ってほしいと頼む。グラスは彼を軍事輪送機に乗せてベルリンを脱出させる。マリアは全てを引き受けてくれたグラスと共に残る道を選んだ。24年後、壁が取り払われたベルリンで2人は再会し、解放感に満ちた笑顔を交わした。
「愛の果てに」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「愛の果てに」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー |
製作国 | イギリス ドイツ |
製作年 | 1993 |
公開年月日 | 1994年5月7日 |
製作会社 | へイマン・ジーヴァニッヒ・シュルツ=カイル・プロ |
配給 | ヒューマックスピクチャーズ=ギャガ・コミュニケーションズ |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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