座頭市御用旅

ざとういちごようたび Zatoichi at Large
上映日
1972年1月15日

製作国
日本

制作年
1972
上映時間
90分

レーティング
一般映画
ジャンル
時代劇 アクション

check解説

昭和三十七年「座頭市物語」以来のシリーズ二十三本目。脚本は「渡世人 命の捨て場」の直居鉄哉。監督は「皆殺しのスキャット」の森一生。撮影は「片足のエース」の森田富士郎。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     座頭市映画でオープニングロゴが東宝なのはやっぱり違和感があるなあ。
     監督は森一生。「新源氏物語」ではあまりのつまらなさに批判したけど、この映画はなかなか面白く撮っている。製作が勝プロで大映の呪縛を離れてか、力のかけ方も相当だ。出演者も目新しく、大映ではこれだけ揃えないであろう、森繁久彌、三国連太郎、高橋悦史、大谷直子、石橋蓮司、蟹江敬三となかなかのくせ者達を集めた。石橋はATG、蟹江はにっかつロマンポルノのイメージ。高橋や大谷は東宝のイメージだ。石橋、蟹江はまだ若手で鉄五郎親分(三国連太郎)の三下の役だが、それ他の役者はそれぞれ独立した配役なので変にぶつかることなく演技ができたと思う。
     森一生もウェキ叔父さんの話ではこの映画が最後で後はテレビ界に映っていったので、力のかけようも違っていたのだろう。画面から迫力が伝わってくる。
     ただ、話の筋の中でこれはダメと思うところが、
    ・座頭市が鉄五郎の子分達に捕まるところ、子供が座頭市を「人殺し」と言い、それで剣を振るうのをためらって捕まってしまう。ここはダメでしょ。それに捕まったらなんで殺されないの?
    ・ラスト近くの殺陣のシーン、能か何かの舞台で斬り合いが行われるが、そこに油をまかれて滑りながら斬り合いをする。そして火をつけられて、座頭市が燃えながら鉄五郎を殺す。これもダメ。火をつけられたらすぐに舞台から飛び出し転がりながら灯を消して、同時に周りの敵を斬っていく、がいい。それに鉄五郎を殺すシーンだけ周りに捕り方がいないのは不自然。
    ・浪人(高橋悦史)との決闘シーンを最後に持ってきてしまった。これにより決闘シーンが映画から浮いてしまった。これがお八重(大谷直子)との別れのシーンと逆だったら一連の映画の中となるのに。
     ダメなところと良いところを足して3.6点。これがダメなシーンがなかったらもっと高い点数だったのにもったいない。

「座頭市御用旅」のストーリー

師走の風が吹き抜ける荒涼たる原野を行く市は、旅姿の女がやくざに襲われているのを救ったが、女の持っていた二十両は奪われ、その上身重な躰は陣痛が激しくなっていた。寒風の荒野に盲目のにわか産姿……。それでも市の苦闘で新しい生命が誕生した。それは母親の生命とひきかえではあった。「野州・塩原の佐太郎に……」いまわのきわに残した父親の名で市の行先は決った。その市を憎悪の目で追う小さた影があった。健太は母の腹痛を見かねて人を呼びに走り、弟の出産と母の死だけを目撃したのだ。一方塩原に着いた市は、老目明しの藤兵衛に佐太郎の住居をたずねるが、佐太郎は八年も前に飛びだし、八重という妹が一人、旅籠で働いていた。市は、八重に赤ん坊を渡せば役目は果たせると思っていたが、この平和な街に札つきのやくざ、鳴神の鉄五郎が乗り込んできて、八重の借金二十両のカタに、彼女の躰を狙い始めた。兄の佐太郎が作ってくれる筈の金はまだ届かない。それにしても二十両を作るのは難儀な仕事だ。やがて、十手捕縄を狙う鉄五郎のために藤兵衛は斬られてしまう。無気味な男が座頭市だと知った鉄五郎は用心棒集めにかかった。そんな大晦日の塩原に佐太郎が帰ってきた。どこに隠れていたのか健太が佐太郎に飛びつく。渡世人仲間では腕を知られた佐太郎も、妹を救うため、恋女房の仇を討つため捨身で市をつけ狙う。除夜の鐘まであと半刻。鉄五郎の用心棒で居合の達人相良伝十郎、代官所の捕方、佐太郎が、市の命を奪おうと塩原神社の境台で待ちうける。そして座頭市は捨身で危機を切り抜ける。

「座頭市御用旅」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「座頭市御用旅」のスペック

基本情報
ジャンル 時代劇 アクション
製作国 日本
製作年 1972
公開年月日 1972年1月15日
上映時間 90分
製作会社 勝プロダクション
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
音量 モノラル

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