解説
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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89bubble93
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ミャーノフ大佐
観たかった映画の1本。映画制作時、高倉健主演で福井の方で映画を撮っていること、ビートたけしがでていることなどを知っていた。チラッとした情報からハードボイルドの様な映画だと思っていた。タイトルが「夜叉」だから、東映だとばかり思っていたら、いきなり東宝のマークが出てきて、ああ東宝映画なのか、とちょっとびっくり。
出演俳優陣もいつもの高倉健の映画とは違っていて目新しい。「北の国から」かというような俳優陣。まあ、それぞれであれば、他の降旗、高倉コンビの映画にでている人もいるけど。いしだあゆみは「男はつらいよ あじさいの花」に続いて日本海側のあの辺に暮らしている人を演じているね。
で、ストーリーなんだけど。ちょっと情緒的すぎるなあ。制作陣は高倉健の主演でシノプシス、プロットを作っていったんだけど、高倉健のイメージの通りにストーリーを作り上げようとして、それが枷になって、無理があるストーリーになってしまったのでは。まあ、田中裕子との絡みも外せないし、ビートたけしとの絡みも外せないし、いしだあゆみとの絡みや、田中邦衛との絡みや、大阪ミナミも描かなきゃいけないし、昔はヤクザで夜叉を背負っているところも描かなきゃいけないし、で、どんどん詰め込みすぎたんじゃない。
田中裕子との絡みが多すぎる気がするんだけど、それで途中、中だるみになっちゃって。美浜の冬景色とか、田舎くささとかよくでていたんだけどなあ。
それで、フィードバックで過去のヤクザ時代の健さんを描いているんだけど、いくら東映任侠映画を偲ぶとしても、時代的に刀でのやりとりはないんじゃない。「仁義なき戦い」の時代だってピストルだよ。それと、檀ふみはなんで出てきたの。妹じゃないよね。
まあ健さん映画であることは変わりない。それといしだあゆみがすごく良かった。一番脂がのっていた頃か。田中裕子はあれでは男がコロッといっちゃうな。「北斎漫画」にでていた緒形拳が田中裕子のこと、撮影外の時は色っぽく話してきたと述懐していた。
「夜叉」のストーリー
「夜叉」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「夜叉」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1985 |
公開年月日 | 1985年8月31日 |
上映時間 | 128分 |
製作会社 | グループ・エンカウンター=東宝 |
配給 | 東宝 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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