夜叉

やしゃ Yasha
上映日
1985年8月31日

製作国
日本

制作年
1985
上映時間
128分

レーティング
一般映画
ジャンル
ドラマ

check解説

今は漁師として生活している中年男の隠された過去と揺れ動く愛を描いた高倉健主演作。脚本は「ひとごろし」の中村努、監督は「魔の刻」の降旗康男、撮影も同作の木村大作が担当。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • 89bubble93

  • ミャーノフ大佐

    観たかった映画の1本。映画制作時、高倉健主演で福井の方で映画を撮っていること、ビートたけしがでていることなどを知っていた。チラッとした情報からハードボイルドの様な映画だと思っていた。タイトルが「夜叉」だから、東映だとばかり思っていたら、いきなり東宝のマークが出てきて、ああ東宝映画なのか、とちょっとびっくり。
    出演俳優陣もいつもの高倉健の映画とは違っていて目新しい。「北の国から」かというような俳優陣。まあ、それぞれであれば、他の降旗、高倉コンビの映画にでている人もいるけど。いしだあゆみは「男はつらいよ あじさいの花」に続いて日本海側のあの辺に暮らしている人を演じているね。
    で、ストーリーなんだけど。ちょっと情緒的すぎるなあ。制作陣は高倉健の主演でシノプシス、プロットを作っていったんだけど、高倉健のイメージの通りにストーリーを作り上げようとして、それが枷になって、無理があるストーリーになってしまったのでは。まあ、田中裕子との絡みも外せないし、ビートたけしとの絡みも外せないし、いしだあゆみとの絡みや、田中邦衛との絡みや、大阪ミナミも描かなきゃいけないし、昔はヤクザで夜叉を背負っているところも描かなきゃいけないし、で、どんどん詰め込みすぎたんじゃない。
    田中裕子との絡みが多すぎる気がするんだけど、それで途中、中だるみになっちゃって。美浜の冬景色とか、田舎くささとかよくでていたんだけどなあ。
    それで、フィードバックで過去のヤクザ時代の健さんを描いているんだけど、いくら東映任侠映画を偲ぶとしても、時代的に刀でのやりとりはないんじゃない。「仁義なき戦い」の時代だってピストルだよ。それと、檀ふみはなんで出てきたの。妹じゃないよね。
    まあ健さん映画であることは変わりない。それといしだあゆみがすごく良かった。一番脂がのっていた頃か。田中裕子はあれでは男がコロッといっちゃうな。「北斎漫画」にでていた緒形拳が田中裕子のこと、撮影外の時は色っぽく話してきたと述懐していた。

「夜叉」のストーリー

日本海に面した小さな漁港。漁師として働く修治は十五年前に大阪ミナミでのヤクザ暮らしから足を洗い、妻の冬子、三人の子供、そして冬子の母うめと一緒に静かな生活を送っていた。修治の過去の名残りは背中一面の夜叉の刺青で、冬子とうめ以外は誰も知らない。冬、ミナミから螢子という子連れの女が流れてきて螢という呑み屋を開いた。螢子の妖しい美しさに惹かれて漁師たちが集まってきた。数カ月後、螢子のもとに矢島という男がやってきた。ヤクザで螢子のヒモだ。矢島は漁師たちを賭け麻雀で誘い込み、覚醒剤を売りつけた。修治と仲のよい啓太もこれに引っかかった。修治の脳裡には覚醒剤がもとで死んだ妹、夏子の辛い思い出がよぎった。それは、シャブの運び屋がかつて修治の弟分だったトシオだったことと無関係ではない。修治は螢子にシャブを隠した方がいいと忠告、いわれた通りにした螢子を、矢島は包丁を持って追いかけた。止めに入った修治のシャツを矢島の包丁が斬り裂いた。隠し続けた背中一面の刺青がむき出しにされ、修治の過去はたちまち街中に知れ渡った。一方、螢子は矢島の子を流産してしまう。ミナミに帰りたい、そんな螢子の気持は修治に通じるものでもあった。二人はミナミという共通の過去に想いをよせて、抱き合った。その頃、矢島がシャブの代金を払えなくなりミナミに連れ去られた。螢子は、矢島を助けてほしいと修治に頼んだ。修治は若かりし頃のミナミでの修羅の数々を思い出し、うちから燃えあがるものを押さえることができなかった。ミナミにのり込んだ修治は組織から矢島を取り戻したものの、矢島はトシオに殺されてしまう。ひっそりと漁村に帰ってくる修治、そしてミナミに帰っていく螢子。列車の中で、螢子は夜叉・修治の子を身篭もっていることに気がついた。

「夜叉」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「夜叉」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1985
公開年月日 1985年8月31日
上映時間 128分
製作会社 グループ・エンカウンター=東宝
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ

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