活きる(1994)

いきる Lifetimes
上映日
2002年3月23日

製作国
中国

制作年
1994
上映時間
131分

レーティング
一般映画
ジャンル
ドラマ

check解説

激動の中国を舞台に、時代の波に翻弄される家族を描いた大河ドラマ。監督は「初恋のきた道」のチャン・イーモウ。脚本は「さらば、わが愛/覇王別姫」のルー・ウェイと、原作小説の著者であるユイ・ホア。出演は「さらば、わが愛/覇王別姫」のグォ・ヨウ、「始皇帝暗殺」のコン・リーほか。1994年カンヌ国際映画祭審査員特別賞、主演男優賞受賞。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     張芸謀と鞏俐コンビの映画。
     それにしてもよくこんな映画が中国国内で撮れたなあ。張芸謀は北京オリンピックの総監督を務めるくらい体制側になった監督だ。こんな映画を作れるとは思ってもいなかった。
     なかなか重い映画だった。
     時代は1940年代。国民党と共産党の内戦と三反五反運動(これは知らなかった)が行われた時代。主人公福貴はブルジョアでギャンブル好きで、ギャンブルで負けて立派な家屋敷を奪われて一気に貧乏人になってしまう。影絵の旅芸人となり、旅の途中で国共内戦に巻き込まれ共産党軍として働いたことで、後に反革命分子とならず命が助かる。一方、ギャンブルで家屋敷を取り上げた男はブルジョアとして銃殺されてしまう。
     1950年代。大躍進の時代。毛沢東は大躍進するんだと、各家庭から金属を供出させる。だけど、農村部では鉄を溶かすために山の木を切り出したため、農地があれ作物がとれず、経済は疲弊して何千万人もの人が死んだ。
     1960年代。文化大革命の時代。造反有理(反対するには訳がある)で知識層を弾圧していったが、実は毛沢東の権力闘争だった。これをさらに先鋭化したのがカンボジアのクメール・ルージュ、ポル・ポト一派だ。この文化大革命でも多数の人間が虐殺された。ちなみに、私が1984年にT大学にお世話になっていた時、中国からの留学生がいました。彼女は文化大革命を批判していたが、私は中国の本当の事情を知らず、文化大革命を擁護する側で話していました。
     中国は日中戦争での日本の中国人の大虐殺をよく言うが、毛沢東はそれよりももっと桁違いに人達を殺しまくっている。現在の中国の”クマのプーさん”は毛沢東をあがめている人だ。プーチンがやはり虐殺者スターリンを礼賛しているのと同じように。
     と、各時代において中国共産党がいかに人民を殺していったかを描いているのだが、直接的では無く、一つの家族を描きながら各時代時代の社会を描いている。微妙に現政権を批判しない様にしているが、体制側の張芸謀がよくこの映画を作ったな。おそらくは面従腹背しているんだろうな。文化大革命を批判している映画として田壮壮の「青い凧」があるので機会があったら観てください。
     この映画に不満があるとすれば、子ども2人を殺すことは無いんじゃない。

  • 89bubble93

「活きる(1994)」のストーリー

1940年代。資産家のフークイ(グォ・ヨウ)は、博打に明け暮れる毎日。だが借金のため全財産を失い、妻のチアチェン(コン・リー)は子供たちと家を出てしまう。すべてを失ったフークイだが、唯一の技能である影絵芝居で全国を巡演し生き延びていく。やがて戦火の中をかいくぐり、再びチアチェンや子供たちのもとへと戻った。50年代、時代は共産主義の躍進期。国の推進する集会で、息子のヨウチン(ドン・フェイ)が事故死。60年代。聾唖の娘フォンシア(リウ・ティエンチー)はめでたく結婚し、妊娠。しかし文化大革命により医者はすべて摘発されており、病院は素人の若い女性ばかり。フォンシアは出産は果たすものの、その後、合併症を起こして死んでしまう。数年後、年老いたフークイとチアチェンは、孫息子の面倒を見ながら生活していた。過去の悲しみの上にあるほろ苦い幸せと共に、彼らの人生は続いていく。

「活きる(1994)」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「活きる(1994)」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 中国
製作年 1994
公開年月日 2002年3月23日
上映時間 131分
製作会社 エラ・インターナショナルLtd.
配給 角川書店=ドラゴン・フィルム
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
音量 ドルビー

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