解説
白い肌に生まれついた黒人の男と、心に傷を抱えた女の愛と苦悩を描くヒューマン・ドラマ。監督は「トワイライト」のロバート・ベントン。脚本は「ジャック・サマースビー」のニコラス・メイヤー。原作はフィリップ・ロスの小説『ヒューマン・ステイン』。撮影は「抱擁」のジャン=イヴ・エスコフィエ(これが遺作)。音楽は「ジャスティス」のレイチェル・ポートマン。出演は「コールドマウンテン」のニコール・キッドマン、「レッド・ドラゴン」のアンソニー・ホプキンス、「めぐりあう時間たち」のエド・ハリス、「クローン」のゲイリー・シニーズ、「アンダーワールド」のウェントワース・ミラー、「ルール2」のジャシンダ・バレット、「アメリカン・プレジデント」のアンナ・ディーヴァー・スミスほか。
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「白いカラス」のストーリー
1998年、米マサチューセッツ州。名門アテナ大学の学部長コールマン・シルク(アンソニー・ホプキンス)は、ユダヤ人として初めて古典教授の地位に昇りつめた学者。だが勇退を目前に、何気なく発した言葉が黒人差別だと非難され、辞職に追い込まれてしまう。半年後。いまだ怒りのおさまらないコールマンは、湖畔で隠遁生活を送る作家のネイサン・ザッカーマン(ゲイリー・シニーズ)を訪ね、自分の屈辱の経緯を本にしてくれと依頼する。それには尻込みしたネイサンだが、孤独な二人の間には友情が芽生えていった。1年後。コールマンはネイサンに、恋人がいることを打ち明ける。彼女の名はフォーニア・ファーリー(ニコール・キッドマン)。義父の虐待、ベトナム帰還兵の夫レスター(エド・ハリス)の暴力、子供の死という悲惨な過去を背負った、清掃の仕事をしている34歳の女性だ。一方、コールマンも自身の出生にまつわる秘密を、長年連れ添った亡き妻にさえ隠していた。実は彼は白い肌に生まれついた黒人であり、社会でうまく生きていくためにユダヤ人だと偽っていたのだった。互いに深い傷を持つコールマンとフォーニアは、ネイサンの忠告を無視して、どんどん愛にのめり込んでいく。そしてコールマンがフォーニアに自分が黒人であることを告白した後、ふたりは交通事故死してしまうのだった。
「白いカラス」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「白いカラス」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2003 |
公開年月日 | 2004年6月19日 |
上映時間 | 108分 |
製作会社 | レイクショア・エンタテインメント=ストーン・ヴィレッジ |
配給 | ギャガ=ヒューマックス |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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