「不完全なふたり」のストーリー
ニコラ(ブリュノ・トデスキーニ)とマリー(ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ)は、結婚して15年になる夫婦。彼らは友人ヴァンサン(ルイ=ドー・デ・ランクサン)の結婚式に出席するために、リスボンからパリにやってきた。友人たちからは“理想のカップル”として見られている二人だったが、実は彼らは離婚することを決めているのだった。二人はホテルに着いても、些細なことからすぐ口論になる。やがて結婚式が終わり、パーティーからホテルに帰ってきたあとも、やはり喧嘩。そして勢いでニコラはホテルを出て行ってしまう。女性の友人に電話して、カフェに誘うニコラ。彼女を家まで送った後、彼はさらに夜の街を彷徨う。朝、ニコラがホテルに戻ると、マリーは寝ないで起きていた。なじる彼女に対して、ニコラは怒る気力もなくしてしまう。マリーはロダン美術館に行く。そこで、知り合いのパトリック(アレックス・デスカス)に偶然出会う。息子を連れているパトリックに、彼の奥さんが亡くなったことを聞き、泣き出してしまうマリー。やがてニコラがホテルに帰ってくると、部屋にはマリーの荷物がない。彼女は別の部屋に移ったらしい。ニコラはマリーの部屋に行き、突然彼女を求め始める。だが次第に冷めてしまう二人。マリーは明日、一人でボルドーに行くことに決めた。駅のホーム。マリーを見送りにくるニコラ。まもなくボルドー行きの列車が発車してしまうが、二人はそのままホームに立っているのだった。