解説
アントニオ猪木の映画初主演作。さびれた港町を舞台に、心に傷を持つ年老いた元プロレスラーと孤独な少年が出会い、絆を結ぶ姿を描くヒューマンドラマ。芥川賞作家であり、ミュージシャンとしても活躍する辻仁成が、故郷の函館でロケを行った6年ぶりの監督作。共演は「サッド ヴァケイション」の石田えり、「鈍獣」の北村一輝。
ユーザーレビュー
「ACACIA アカシア」のストーリー
山と海に挟まれた港町の片隅。年寄りばかりが暮らす、時代から取り残されたような団地に、“大魔神”と呼ばれる元プロレスラー(アントニオ猪木)が用心棒的な役割を果たしながら暮らしていた。ある夏の日、大魔神はいじめられていた少年、タクロウ(林凌雅)と出会う。タクロウは大魔神からプロレスを教わると、数日後、再び母親(坂井真紀)に連れられてやってくる。だが、自分の恋愛に生きる母親はタクロウを大魔神に押し付け、父親の居場所を記したメモを渡すと、去っていってしまう。父親が亡くなったと聞かされて育った孤独なタクロウの遊び相手はTVゲームだけ。他人に心を開かない少年だったが、父親のような優しさを見せる大魔神にだけは、素直な態度を示す。やがて、団地の暮らしにも慣れてきた頃、タクロウは大魔神の荷物の中に子供用のお面と古い家族写真を発見。大魔神にも妻子があったことを知る。一方、タクロウの身を案じた大魔神は、メモを頼りに彼の父親に会いに行く。だが、その相手は団地の老人たちを担当するケースワーカー木戸春男(北村一輝)だった。新しい家族と暮らす春男は、タクロウの成長を知らなかったが、息子への想いは胸に抱えており、それを腹話術の人形に向かって吐露する。同じ頃、大魔神を前妻の芳子(石田えり)が訪ねてくる。不在の大魔神に代わって応対したタクロウに、芳子は亡くなった息子エイジのことを語り始める。それは、2人の間に大きな溝を作った出来事だった。大魔神とタクロウは、お互いの抱える悲しみを理解しあいながら、親子のように寄り添い、プロレスを通じて絆を深めていく。過去の痛みを乗り越え、現実に向き合う勇気を2人は手に入れようとしていた。そして、大魔神はタクロウと春男を、タクロウは大魔神と芳子を引き合わせようとする……。
「ACACIA アカシア」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ACACIA アカシア」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2008 |
公開年月日 | 2010年6月12日 |
上映時間 | 100分 |
製作会社 | 「ACACIA」製作委員会(スカンヂナビア 竹中グリーンプロジェクト=jinsei film syndicate=ウォーターワン) |
配給 | ビターズ・エンド |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | ドルビーSR |
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