92歳のパリジェンヌ
きゅうじゅうにさいのぱりじぇんぬ THE FINAL LESSON
解説
フランスの元首相ジョスパンの母の人生を、娘のノエル・シャトレが綴った『最期の教え』を原案にしたドラマ。穏やかな老後を過ごすマドレーヌが92歳の誕生日、お祝いに集まった家族に、自分の人生に幕を下ろす決意を打ち明けたことから波紋が巻き起こる。出演は「仕立て屋の恋」のサンドリーヌ・ボネール、84歳にして現役で活躍するマルト・ヴィラロンガ(「溺れゆく女」)。監督は、女優としても活躍するパスカル・プザドゥー。フランス映画祭2016で、エールフランス観客賞を受賞している。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
ユーザーレビュー
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如庵
「La Dernière Leçon」2015年; Pascale Pouzadoux監督
尊厳とは何か? 身体の不自由から死を選ぶのは尊厳に値するか? どれ程の不自由で死が許されるか? なぜ勇気まで持って死なねばならないのか? 老人自殺は尊厳で他の自殺と違うか? 多くの疑問が残り、映画に解決はない。息子の態度は許されないが、反対する心情も至極もっとも。世には生きたくも、無念にも死ぬ運命の人が多くいる。ただ医療機器で生かされ、電源を切って尊厳を守る死はまだ理解できる。しかし思い通りに生きれないからと、薬を手段に、与えられた魂が学ぶべき天寿を捨てるのは傲慢で「カッコつけ」ではないか。
「92歳のパリジェンヌ」のストーリー
かつては助産婦として活躍し、今は子や孫にも恵まれ、ひとりで穏やかな老後を過ごしているマドレーヌ(マルト・ヴィラロンガ)。まだまだ元気な彼女の気がかりは、数年前からノートに書き記している“一人でできなくなったことリスト”の項目がどんどん増えていること。そんな中で迎えた92歳の誕生日。お祝いに駆けつけた家族に、彼女は驚くべき決意を打ち明ける。みんなに迷惑をかける前に、自らの手で人生に幕を下ろすことにしたというのだ。絶対反対を主張する家族たち。一方、マドレーヌの決意も全く揺るがない。限られた日々の中で、家族はマドレーヌの想い、そして彼女の生きてきた人生と触れ合ってゆく……。
「92歳のパリジェンヌ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「92歳のパリジェンヌ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ファミリー ドラマ |
製作国 | フランス |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2016年10月29日 |
上映時間 | 106分 |
配給 | ギャガ |
レイティング | 一般映画 |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://gaga.ne.jp/92parisienne/ |
コピーライト | (C)2015 FIDELITE FILMS - WILD BUNCH - FRANCE 2 CINEMA - FANTAISIE FILMS |
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