わたしは、ダニエル・ブレイク
わたしはだにえるぶれいく I, DANIEL BLAKE
解説
ケン・ローチ監督が二度目のカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いた社会派ドラマ。ダニエルは心臓疾患により医師から仕事を止められるが、複雑な制度に翻弄され支援を受けられない。手助けしたシングルマザーの家族と交流を深め、貧しくとも支え合うが……。一貫して社会問題に目を向けてきたケン・ローチ監督は「ジミー、野を駆ける伝説」を最後に劇映画からの引退を表明していたものの、拡がる格差や貧困を鑑み、引退を撤回し本作を制作した。2017年第91回キネマ旬報ベスト・テン外国映画1位、外国映画監督賞(ケン・ローチ)。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
ユーザーレビュー
-
89bubble93
-
ミャーノフ大佐
-
如庵
原題「I, Daniel Blake」2016年 : Ken Loach監督。2016カンヌ映画祭Palme d'Or
愛想なく、利益に媚びず、施しを拒否し、人間の尊厳を大切にする優しい男。そんな男が、必ずしも報われるわけてはなく非業の死を遂げる現実。そんなダニエル・ブレイクは世界中にいる。人の苦しみ、痛みに、平行宇宙にいるかのように無反応・無関心公務員達。自らの痛みがわかる人は、人の痛みも共有できる。ラストシーンは感動的。社会派リアリズムは好きでないが、社会より個人の心を問題としている。「優しくなければ生きる資格が無い」昔の言葉を自らの戒めにしたい、そんな映画。
「わたしは、ダニエル・ブレイク」のストーリー
イングランド北東部にある町ニューカッスルに住む大工のダニエル・ブレイク。59歳の彼は心臓に病が見つかり、医師からは仕事を止められてしまう。しかも複雑な制度に翻弄され、国の援助を受けられない。そんな中、二人の子供を抱えるシングルマザーのケイティを助けるダニエル。それをきっかけに彼女たちと交流し、貧しくとも助け合い絆を深めていくが、厳しい現実を前に次第に追い詰められていく。
「わたしは、ダニエル・ブレイク」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「わたしは、ダニエル・ブレイク」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 社会派 ドラマ |
製作国 | イギリス フランス ベルギー |
製作年 | 2016 |
公開年月日 | 2017年3月18日 |
上映時間 | 100分 |
製作会社 | シックスティーン・フィルムズ=ワイ・ノット・プロダクションズ=ワイルドバンチ=BFI=BBCフィルムズ=レ・フィルム・ドゥ・フルーヴ=フランス2シネマ=カナル・プリュス=フランス・テレビジョン=ル・パクト=シネアート=シネ・プリュス=VOO=Be tv |
配給 | ロングライド(提供: バップ=ロングライド) |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://www.longride.jp/danielblake/ |
コピーライト | (C)Sixteen Tyne Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve,British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2016 |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2018年2月下旬 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号 |
2017年 第91回 キネマ旬報ベスト・テン&個人賞 外国映画ベスト・テン 2017年 第91回 キネマ旬報ベスト・テン&個人賞 読者選出外国映画ベスト・テン |
2017年6月上旬号 | 読者の映画評 「わたしはダニエル・ブレイク」坂田未希子/「哭声/コクソン」鈴木敬/「人生タクシー」鈴木功一 |
2017年4月下旬号 | 読者の映画評 「この世界の片隅に」山内豊/「わたしは、ダニエル・ブレイク」鈴木功一/「虐殺器官」道山千晶 |
2017年4月上旬号 | REVIEW 日本映画&外国映画 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 |
2017年3月下旬映画業界決算特別号 |
「わたしは、ダニエル・ブレイク」 ケン・ローチ[監督]インタビュー 世界はいま、緊急事態だ 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 ケン・ローチが問う「個人の尊厳」と「組織及び国家」との永遠の平行線 UPCOMING 新作紹介 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 |