解説
この作品のレビュー
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ミャーノフ大佐
アントニオ・バンデラスが監督と言うことでお手並み拝見。それにしてもスペイン人のバンデラスがアメリカの田舎の、しかも1960年代を題材にした映画を撮る、というのはどういうことだろう。バンデラスがハリウッドに渡ったのが1992年(ウィキおじさんの話)で、この映画が1999年の映画だから、ハリウッドに渡ってわずか6,7年で、ハリウッドでアメリカを舞台にした映画を撮っている。
舞台がアメリカのディープサウスのアラバマの片田舎で、しかも時代が1965年、公民権運動が盛んな頃だ。黒人差別と、それに対する公民権運動がバチバチと戦っている時代背景だ。アラバマと言えば「アラバマ物語」を思い出す。時代設定は違うがこれも黒人差別をテーマにした映画だ。
ストーリーは、アラバマの田舎町に住む葬儀屋の叔父に預けられた2人の男兄弟がその町で黒人問題に直面する話と、夫を殺して映画スターを目指してハリウッドへ向かう叔母(叔父の妹)の話が並行して進んでいく。映画の中でどう繋がってくるのかなあと思いながら観進めた。男兄弟は「スタンド・バイ・ミー」を思わせる。髪型が似ているからかな。また妻が夫からDVを受けていた話は「ミシシッピー・バーニング」にも出てきて、当時の南部では多かったんだったんだろうなあ。
映画は、先にも述べたとおり2つの話がなかなか繋がらず映画が進行していくので、そこはもうちょっと、と思うがこれは原作によるものだと思う。映画の撮り方は堅実であり、無駄な所もほとんどなかった。原色を多用したシーンもあって、そこはスペイン人の感覚かな、と思ったりした。下手をすると失敗になりそうな映画をよくコメディタッチで作り上げた。良くアメリカの1960年代のアラバマの片田舎を描けたものだ。監督1作目としてはいいんじゃない。後数本、彼の映画を観てみたかった。
叔父役のデヴィッド・モースって好きな役者なんだよな。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」ではいやな役を演じていたけど。「コンタクト」でもチョロっとでていたね。叔母役のメラニー・グリフィス、おばさんになっていたな。若い頃は可愛かったのに。「ワーキング・ガール」ではチョロっときれいなおっぱいを見せてくれた。
「クレイジー・イン・アラバマ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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