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映画専門家レビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
現在のダメな日本映画の典型を観せられた感じだ。なんでこんな映画を作るのかねえ。
原作はないようなので、企画も監督が持っていったものかな。監督、脚本を尾崎将也という人が行っているようだが、こんな内容でよく映画を作ろうと思ったよな。
テーマは引きこもりからの脱出、解放とでも言うのか。出てくるエピソードがありきたりで何の工夫もなく、どこかで観たようなシーケンスを繋いで作っている。撮り方も何の工夫もない。音楽もどこかそこら辺のピアノの弾ける高校生か大学生を連れてきて単純な鍵盤操作を行わせているだけ。シーンやカットにあわせようとする意志があるのか、
製作費はそこそこあったみたいだ。門脇麦を主演に持ってきたり、三浦貴大をサブに持ってきたりしているから。それにしても演出も下手くそというか。例えばYOUなんか(もともとそんなに上手くないが)下手くそで観ていられない。門脇麦の演技の付け方もなんか監督がこうじゃないかという想像だけで作っているようだ。
だいたい、この映画を作るに際してどれだけ事前にリサーチしているのだろうか。引きこもりやニートの人達に取材しているのだろうか。映画の出だしで、製造工場の梱包で働いているシーンがあるが、THKって大会社だよ。私服で作業なんか絶体にしていないよ。こんなところも取材していないんだろうなあ。おそらくはTHK側からは作業服着用の申し出があったと思うが、絵面的に私服が良いとしたのだろうけど、中小の会社だって生産現場は作業服にしているよ。そんな細かいところを気がつかないんだろうなあ。
名優門脇麦もこんな映画に出てしまってがっかりだろう。もっとも彼女、仕事は選ばないって言っていたから。
この映画の後、ペドロ・アルモドバルの「ヒューマン・ボイス」を観たのだが絵の力が全然違う。まあ、ペドロ・アルモドバルと比べること自体、草野球とメジャーの野球を比べるようなものかな。
「世界は今日から君のもの」のストーリー
「世界は今日から君のもの」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「世界は今日から君のもの」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 青春 ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2017 |
公開年月日 | 2017年7月15日 |
上映時間 | 106分 |
製作会社 | クエールフィルム |
配給 | アークエンタテインメント |
レイティング | |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://sekakimi.com |
コピーライト | (c)クエールフィルム |
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