解説
大城立裕の芥川賞受賞作を映画化。沖縄に新たに着任した海兵隊士官のカクテル・パーティーに出席したビジネスマンの上原は、東京から赴任した会社員の大橋と親しくなる。翌日、上原が大橋に電話をかけると、大橋の娘が米軍兵士に暴行されたことを告げられる。監督・脚本は、ドキュメンタリー番組などを手掛けてきたレジー・ライフ。
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「カクテル・パーティー」のストーリー
沖縄のビジネスマン、上原博(三ツ井禎)は、戦後の困難な時期を最大限に活用して大きな傷を受けることもなく生き残った。移行期の沖縄では、米軍は大都市中心部にある基地移転の圧力を受けていた。上原は、沖縄に新たに着任した海兵隊士官ポーター少佐(シェルドン・ブラウン)主催のカクテル・パーティーに出席する。沖縄の日本復帰以前の60年代、上原の父は海兵隊基地でのカクテル・パーティーの常連ゲストであった。当時は占領者と仲良くする沖縄人は裏切り者とされたが、彼の父は米軍当局に影響力を持つ台湾人ビジネスマンのミスター・ヤンの友人となり、ミスター・ヤンは彼の庇護者となった。この夜、ポーターは上原が自分たちの協力者であることを知る。上原は、東京から沖縄に赴任してきた会社員の大橋(市川達生)と親しくなる。翌朝、上原はポーターから電話をもらい、再会を約束する。上原はこのことを知らせるため大橋に電話するが、昨夜、大橋の娘が米軍兵士によって暴行されたことを告げられる。ポーターの部下の一人が召喚され、報道も過熱するなか、ポーターは大橋が冷静さを保つよう働きかけるため、上原の協力を仰ぐ。周囲の騒ぎを抑えることができず、上原の過去の秘密が明らかになる。彼の妹は占領時に性的暴行の被害に遭ったが、家族はそのことを秘匿していた。彼の母親はその出来事に打ちのめされ、回復しなかった。母の死後、妹は沖縄を離れ、上原だけが沖縄に残り、離散した家族の面倒を見ていた。ポーターは事件を隠すため海兵隊による圧力をかけ、上原は自分の心情と新たなビジネスチャンスの間で選択を迫られる。二人の運命は、司法に委ねられる。
「カクテル・パーティー」の写真
「カクテル・パーティー」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「カクテル・パーティー」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 社会派 ドラマ |
製作国 | アメリカ 日本 |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2019年6月22日 |
上映時間 | 108分 |
配給 | KATSU-do |
アスペクト比 | 16:9 |
カラー/サイズ | カラー |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | https://cocktailparty.official-movie.com/ |
コピーライト | (C) 2016 by Lifecycle Productions Inc. |
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2019年7月上旬号 |
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