解説
「水の声を聞く」の山本政志監督が5年ぶりにメガホンを取った、ミュージカルやSFなど様々な要素が入り混じるコメディ。破産し豪邸から引っ越すことになった笹谷一家。娘のあかねがヤケクソ気分でSNSでパーティーを呼びかけたところ、次々に珍客が訪れ……。脚本には劇団コンプソンズの主宰・金子鈴幸も参加。破産した家長の修次を作家・クリエーターのいとうせいこうが、数年前に家を出ていった奔放な元妻・昭子を「オー・ルーシー!」の南果歩が、謎のホームレス老人を「ある船頭の話」の柄本明が演じる。2020年、スイスの映画祭ローザンヌ・アンダーグラウンド・フィルム・アンド・ミュージック・フェスティバルにてオープニング上映。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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映画評論家北川れい子ヤケッパチの美学。デタラメの祝祭性。パターンの背負い投げ。究極の千客万来――。そう、こういう映画が観たかった。こういう映画に飢えていた。何より素晴らしいのは、山... もっと見る
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詩人、映画監督福間健二共同脚本の金子鈴幸の力も大きいと思うが、山本ワールドの集大成と言える量感たっぷりの迫力がうれしい。パーティーで出し入れ自由にした広い豪邸に異色の人物と空間を次々... もっと見る
「脳天パラダイス」のストーリー
東京郊外の高台にある一軒の大豪邸で引っ越しの準備が進められ、あとは業者のトラックに荷物を積み込むだけとなる。家長の笹谷修次(いとうせいこう)が破産したのだった。引きこもり気味の息子ゆうた(田本清嵐)は現実を淡々と受けとめる一方、生意気盛りの娘あかね(小川未祐)は不甲斐ない父親にイラついている。あかねはヤケクソ気分でSNSに「今日、パーティーをしましょう。誰でも来てください。」と地図付きでツイートしふて寝。すると瞬く間に投稿が拡散され、知らぬ間にリツイートを知らせる通知が鳴り響いていった。SNSを見て、数年前に恋人を作り家を出ていった元妻・昭子(南果歩)が現れ、ゆうたは久しぶりの母との再会を喜ぶが、修次やあかねにとっては招かれざる客でしかない。借金まみれになり一家離散目前の笹谷家にSNSを見たインド人のゲイカップル、やる気のない運送業者、手癖の悪いあかねの友人、台湾から来た観光客の親子、酔っ払いのOL、恋人を探しているイラン人、謎のホームレス老人(柄本明)などといった客が次々に押し寄せ、修次は頑なに追い返そうと一人奮闘するものの珍客は増え続ける一方。やがて豪邸はドンチャン騒ぎを超え、縁日の境内状態になり、笹谷一家の運命は客たちによってありえない方向へ導かれていく。
「脳天パラダイス」の映像
「脳天パラダイス」の写真
「脳天パラダイス」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「脳天パラダイス」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ミュージカル コメディ ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年11月20日 |
上映時間 | 95分 |
製作会社 | パンクチュアルカルチャー=大江戸美術(企画:シネマインパクト=C・C・P) |
配給 | TOCANA |
レイティング | R-15 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
公式サイト | http://www.no-ten.com/ |
コピーライト | (C)2020 Continental Circus Pictures |
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2020年12月上旬号 |
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