DAU. 退行
だうたいこう DAU. DEGENERATION
解説
欧州史上最大の1万2千平米のセットと1万人のエキストラ、15年以上の歳月をかけてソ連全体主義社会を再現するDAUプロジェクトの劇場映画第2弾。1966年~1968年を舞台とし、秘密研究所内部の複雑な人間模様や共産主義社会の建造物を映し出す。監督は、前作「DAU.ナターシャ」のイリヤ・フルジャノフスキー。共同監督は、ロシア出身のオーディオ・ビジュアル・アートディレクター、イリヤ・ペルミャコフ。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「DAU. 退行」のストーリー
1960年代、ソヴィエトのとある秘密研究所。年老いた天才科学者レフ・ランダウのもと、科学者たちは「超人」を作る奇妙な実験を行っていた。キューバ危機の後、フルシチョフ時代を経て、スターリンが築き上げた強固な全体主義社会の理想は崩れ始め、かつては徹底的に管理されていた人々の風紀は乱れ、腐敗していた。そんな堕落を許すはずのない上層部は、腐敗を正すためにKGBのウラジーミル・アジッポを派遣する。アジッポは所長に「昔なら黙って銃を渡したが幸い時代が違う。いますぐ辞表を書くがいい」と迫り、彼自身が新所長に就任すると、研究所を監視下に置く。そして彼は、特別実験グループと呼ばれる被験者の若者たちと親しくなっていく……。
「DAU. 退行」の映像
「DAU. 退行」の写真
「DAU. 退行」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「DAU. 退行」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 社会派 ドラマ |
製作国 | ドイツ ウクライナ イギリス ロシア |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2021年8月28日 |
上映時間 | 369分 |
製作会社 | Phenomen Berlin Filmproduktion=Phenomen Ukraine=Phenomen UK=Phenomen Films |
配給 | トランスフォーマー |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://www.transformer.co.jp/m/dau/ |
コピーライト | (C)PHENOMEN FILMS |
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