解説
『世界をゆるがした十日間』の著者ジョン・リードと女性解放運動の先駆者ルイズ・ブライアントの数奇な恋と、激動の時代を描く。製作総指揮はサイモン・レルフとディード・アレン、製作・監督はウォーレン・ベイティ、脚本はビーティとトレバー・グリフィス、撮影はヴィットリオ・ストラーロ、作曲はスティーブン・サンドハイム、編集はディード・アレンとクレイグ・マッケイ、衣裳はシャーリー・ラッセルが各々担当。出演はウォーレン・ベイティ、ダイアン・キートン、エドワード・ハーマン、イェジー・コジンスキー、ジャック・ニコルソン、ポール・ソルビノ、モーリン・スティプルトン、ニコラス・コスター、M・エメット・ウォルシュ、ジーン・ハックマンなど。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
-
ミャーノフ大佐
公開当時、結構話題になっていて、各賞も受賞したりノミネートしたりしていて、見逃していて、見たいと思っていた作品の1本。
今回観てみて、うん、もう良いかな。期待があっただけに残念。
前半、主人公は有名な人物だが、要するに男女の痴話を描いているだけじゃないかと思った。後半は、ロシアの革命中の話になり、スケールは大きくなっていくのだが、それにつれてダイアン・キートン演じるルイーズのキャラクターが変わってきた。前半は、才能もないのに気が強くて、移り気で、男を乗り換えるような女なのに、後半は、ウォーレン・ベイティ演じるジョン・リードをロシアまで追いかける女になっている。人間そう簡単に変わらないと思うけどなあ。後半の出来もそこそこというところかな。
ちなみに、アカデミー賞撮影賞のヴィットリオ・ストラーロは良いとして、アカデミー助演女優賞のモーリン・ステイプルトン、ゴールデングローブ〔ノミネート)の助演男優賞ジャック・ニコルソンなんて、登場シーンがそんなに多くないのに、なんで受賞したり、候補になったりしているの?
最後、主人公は客死するんだけど、あれは、列車が襲われた時に走りすぎたせいかな。
「レッズ」のストーリー
名門ハーバード大学卒業後、ジャーナリストの道に入ったジョン・リード(ウォーレン・ベイティ)は、第1次世界大戦のさなかヨーロッパで火の手が上がった国際労働者同盟の闘争に接して、初めて政治運動に目覚めた。アメリカがこの戦いに参戦すべきかどうか、知識人に深刻な問題を投げかけていたが、リードは断固反対の態度をとり、雑誌『民衆』に寄稿を続けていた。ジョンが人妻のルイズ・ブライアント(ダイアン・キートン)と知り合ったのは1915年、彼女も女性解放問題を抱え、現実との板挟みに悩んでいた。2人はお互いの立場を尊重しあうという合意のもとで同棲生活に入った。2人の周囲には『民衆』編集長マックス(エドワード・ハーマン)、アナキストで女権主義者のエマ・ゴールドマン(モーリン・スティプルトン)、劇作家ユージン・オニール(ジャック・ニコルソン)らの友人がいて、ジョンは一層、反戦運動にのめり込み、とうとうルイズを伴って、革命勃発直後のロシアに渡ることになった。ロシア全土を揺り動かしている労働革命は、ジャーナリストとして社会主義運動家として自分自身の眼で見なければならなかったのだ。ペトログラードで見た革命の熱気と興奮は、ジョンを駆りたて、その体験記『世界をゆるがした十日間』はセンセーショナルな話題となった。ジョンはその勢いで社会党の革新化に着手するが、対立する右派の制裁に会い、除名、さらに彼が率いる左派も分派し、これを収拾するために、ルイズの反対を押し切って再び封鎖中のロシアに潜入した。ジョンが作ったアメリカ共産労働党を公認するお墨つきをもらうのがその目的だった。しかし、革命派の党主脳はこれを拒否、ボルシェビキの指導者ジノビエフ(イェジー・コジンスキー)のロシア滞在の勧めを拒んで密かに帰国する。その帰途、反共闘争をくりひろげるフインランド当局に捕えられ、投獄されてしまう。ジョン逮捕の知らせを受けたルイズは、オニールの助けで密航者としてフィンランドに旅立ったが、到着したとき既にジョンは釈放され、再びロシアに戻ったあとだった。ルイズと連絡がとれぬまま、ジョンはコミンテルン執行委員の地位を与えられバク地方に演説旅行に出かけた。その頃、ジョンを追ってロシアに入ったルイズは、エマと再会、旧交を温め合った。数週間後、銃弾のあとも生々しい列車がモスクワ駅に着いた。そこにはジョンを迎えるルイズの姿があった。だが、長い別離の末の再会も空しく、ジョンは病に倒れ、生まれ故郷のアメリカを見ることもなく世を去った。
「レッズ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「レッズ」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1981 |
公開年月日 | 1982年4月17日 |
上映時間 | 195分 |
製作会社 | パラマウント作品 |
配給 | パラマウント映画=CIC |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1982年1月下旬号 | 82年春の話題作 SPECIAL SELECTIONS レッズ |
1982年4月上旬号 | 特別グラビア アカデミー賞ノミネート作品 レッズ/炎のランナー/アトランティック・シティ/レイダース |
1982年5月上旬号 |
グラビア レッズ 特集 レッズ 作品批評 特集 レッズ 作品批評 特集 レッズ ウォーレン・ビーティ論 特集 レッズ ジョン・リードと時代背景 特集 レッズ ジョン・リードと時代背景 特集 レッズ ジョン・リードと時代背景 特集 レッズ ロング・ストーリー |
1982年6月上旬号 |
外国映画批評 レッズ 外国映画紹介 レッズ |