解説
俳優・小林且弥が「凶悪」で共演したピエール瀧を主演に迎え、初監督を務めた人間ドラマ。震災で妻を亡くした真吾は散骨業を営みながら、福島で娘の奈生と暮らしている。ある日、かつて世間を賑わせた殺人犯の遺骨が持ち込まれ、真吾は苦しい選択を迫られる。出演は、「青葉家のテーブル」の栗林藍希、「夜を走る」の足立智充。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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文筆家和泉萌香冒頭、ラジオが流れる走行シーンに思わず佐向大「夜を走る」を想起。撮影も同じ渡邉寿岳によるもので、夜から朝にかけての船上からの眺め、暗闇に揺らめく青い灯りなどをと... もっと見る
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フランス文学者谷昌親散骨業を営む真吾という男の物語で、彼は福島の海辺の町に住む元漁師であり、身近な存在を津波で海にさらわれている。これだけでも充分に複雑な境遇だが、その真吾のそれな... もっと見る
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映画評論家吉田広明なぜ主人公が散骨業を営んでいるのか、通り魔殺人犯の遺骨を巡ってのジャーナリスト、娘らとの確執からその理由が明らかになってゆく。何より、ごく普通のおっさんが倫理的... もっと見る
「水平線(2023)」のストーリー
井口真吾(ピエール瀧)は震災で妻を亡くし、福島の港町で一人娘の奈生(栗林藍希)と暮らしている。酒好きでだらしない一面もあるが、生活困窮者や高齢者を相手に格安で散骨を請け負っている。奈生は水産加工場で働き、母の死を未だに消化できないでいる。ある日、松山(遊屋慎太郎)という若い男が亡くなった兄の散骨の手続きに来る。真吾は複雑な事情を抱えた様子を察するが、その遺骨を預かる。やがて、ジャーナリストの江田(足立智充)が真吾を訪ねてきて、その遺骨がかつて世間を賑わせた通り魔殺人事件の犯人のものだと告げ、震災で多くの人が眠る海に殺人犯の骨を撒くのかと問う。真吾は、無関係な人間が口を挟むことではないと相手にしない。しかし、その後も被害者家族と真吾のやりとりをSNSで拡散するなど、江田は執拗な取材を続ける。拡散された動画を目にした奈生は言葉を失い、散骨に強く反対する。真吾は遺骨の見つからない妻への思いも相まって、「骨に価値なんかない」とはぐらかすが、奈生は「ほんの一欠片だけでもお母さんの骨が欲しい」と呟き、家を出て行く。真吾は葛藤の末、江田の誘いに乗り遺骨を返しに行くが、松山が除染現場で懸命に働いているのを見て引き返す。船を借り、一人で沖へと出た真吾は朝焼けの海へ散骨する。そして、真吾と奈生は散骨を巡って長年の思いをぶつけ合い……。
「水平線(2023)」の映像
「水平線(2023)」の写真
「水平線(2023)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「水平線(2023)」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2023 |
公開年月日 | 2024年3月1日 |
上映時間 | 119分 |
製作会社 | STUDIO NAYURA(企画:STUDIO NAYURA/制作協力:G-STAR.PRO SHAIKER) |
配給 | マジックアワー |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | https://studio-nayura.com/suiheisen/ |
コピーライト | (C)2023 STUDIO NAYURA |