ラスト・クリスマス(2019)の映画専門家レビュー一覧

ラスト・クリスマス(2019)

クリスマスソングの定番となっているワム!の名曲『ラスト・クリスマス』にインスパイアされたロマンティック・コメディ。ロンドンで働くケイトの前に現れた青年トム。その不思議な魅力にときめきを覚えたケイトだったが、やがて彼の真実を知ることに……。出演は「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」のエミリア・クラーク、「クレイジー・リッチ!」のヘンリー・ゴールディング。監督は「ゴーストバスターズ」(16)のポール・フェイグ。「メン・イン・ブラック:インターナショナル」などで活躍する女優のエマ・トンプソンが、原案と脚本を担当(いずれも共同)している。
  • ライター

    石村加奈

    冒頭の、旧ユーゴスラビアの教会で高らかに歌っていた少女が、ラストでは、イギリス・ロンドンのシェルターで歌う。どこにいても、センターでスポットライトを浴びるべき宿命の、明るいヒロイン・ケイトを、E・クラークがチャーミングに演じる(バスのシーンも素敵だ)。ケイトの母親を演じたE・トンプソン(原案、脚本も務める)や、ケイトが勤めるクリスマスショップのオーナー役にM・ヨーと、奇跡的なキャスティングもたのしい。そして懐かしすぎるG・マイケルの音楽に涙!

  • 映像ディレクター/映画監督

    佐々木誠

    全篇ワム!とジョージ・マイケルの曲に彩られたゴキゲンな(!)ラブコメ作品。主人公の自己中女ケイトが謎の男性と出会い、己を省みて変化していく、という定番の展開で、演じるのはエミリア・クラーク。『ゲーム・オブ・スローンズ』などカリスマ性のある役の印象が強いので、性悪なビッチでの登場は新鮮。後半、ケイトが旧ユーゴからの移民という設定やLGBTQなど社会問題をバランス良く組み込むことで、80年代テイストでありながら現代的なラブコメ、という印象になっている。

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