国際捜査!の映画専門家レビュー一覧

国際捜査!

「哭声/コクソン」のクァク・ドウォンが、異国の地で事件に巻き込まれる田舎刑事を演じるアクション・コメディ。初の海外旅行でフィリピンを訪れた刑事ビョンスは、ひょんなことから殺人事件の容疑者になってしまい、故郷の後輩マンチョルと共に真犯人を追う。共演は「ゴールデンスランバー」のキム・デミョン、「名もなき野良犬の輪舞(ロンド)」のキム・ヒウォン。監督は「ありふれた悪事」のキム・ボンハン。
  • 非建築家、美術家、映画評論、ドラァグクイーン、アーティスト

    ヴィヴィアン佐藤

    ここ数年どの映画を見てもレベルの高い韓国映画業界だが、この様な作品に接すると多少安心してしまう。ハミ出しデカのコメディだが、テンポや展開にムラがある。何も考えずに映画を鑑賞したい人にはオススメ。仕事や倫理的には駄目だが、良き家庭人であることが何よりも大切だという韓国の家族哲学が見える。もう少し派手なアクションなどがあれば視覚的にもうちょっと楽しめたのかも知れない。韓国映画の陰りと見るのか、たまたまなのかは謎。もはや日本は悪人にもならず、影が薄い。

  • フリーライター

    藤木TDC

    私好みのオッサン顔俳優が揃った犯罪コメディ。しかし脚本に難。隠匿された山下奉文財宝を探し刑事とギャングが競う導入と結末だけ決め、間をうまく構成できないまま時間切れになった風で、つなぎのストーリーがあちこちに分散し各所で停滞、今、映画のどの辺を見ているか分からなくなる致命傷が。監督を志す若者は中盤をどう直せば面白くなるか考えるといい宿題になる。ビッチな女脇役不在も大きな欠点。B級活劇なんだしポリコレ縛りでエロキャラを出せない作品でもあるまいに。

  • 映画評論家

    真魚八重子

    ほかの映画では血も凍る怪演や、味のある芝居をみせている俳優たちが揃っているのに、いまいち弾けない。話があちこちに飛んでも、本筋がじつは単純でたいそうなことでもない。韓国映画はヴァイオレンスやスリラー、ホラー映画は秀作が多いのに、ハッピーなコメディはちょっとベタすぎて笑えないことが多い。時に超絶展開をする場合もあるとはいえ、本作にはそういった跳躍力はなく、想像通りの結末に落ち着く。せっかく力量のある俳優陣を集めながら、キャラクターや脚本が弱い。

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