ビルド・ア・ガールの映画専門家レビュー一覧

ビルド・ア・ガール

「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」などで注目の新星ビーニー・フェルドスタイン主演作。1993年。優れた文才を持て余し、悶々とした日々を送っていた高校生ジョアンナは、大手音楽情報誌のライターに応募し、才能を発揮していくが……。共演は『ゲーム・オブ・スローンズ』のアルフィー・アレン、「クルエラ」のエマ・トンプソン。作家・コラムニストとして活躍するキャトリン・モランの半自伝的小説の映画化で、彼女自身が脚本を手掛けている。
  • 映画監督/脚本家

    いまおかしんじ

    主人公の女の子が、ピュアなのが家族との関係で分かる。弟とかお父さんとやたら仲がいいのだ。その彼女がどんどん間違っていく。悪気がないのに、間違っていって、大好きだった彼に酷い仕打ちをしてしまう。彼女の後悔が痛いほど伝わってくる。彼女は、周囲の人々に助けられる。他人って大事だなと思う。間違っていたら、違うよと教えてくれる。優しさに満ち溢れた映画だ。最初はうざいと思っていた彼女がどんどん可愛く思えてくるから不思議だ。見終わって元気になる映画だった。

  • 文筆家/女優

    睡蓮みどり

    ロックの辛口批評家になった高校生の女の子が吠えまくるなんて面白そう! と期待しすぎたのか、ご都合主義が邪魔をしてきて乗り切れず。アルフィー・アレンは素敵だけれど、優しすぎて主人公の妄想の王子様キャラ止まり。どんなに酷いことをしても結局主人公はあっさり許されるし、それでいのか? せっかくの毒舌要素をキラキラしたものでまぶしてしまうなんて勿体ない。「ブリジット・ジョーンズ」シリーズが苦手なので、同じの製作陣とのことで妙に納得はしたが。

  • 映画批評家、東京都立大助教

    須藤健太郎

    正直、よくわからない。まったくつかみどころのない映画で、かなり困惑している。青春映画のようであり、ビルドゥングスロマン的な成長を描くように見せながら、その種の作劇を成り立たせていた大事な要素が欠けている。初めて銃を撃っても見事に命中してしまうというあたりに象徴的かもしれないが、できなかったことができるようになるとか、そういうプロセスがないのである。すべてが「やってみたらできました」の連続といった感じで、この葛藤のなさをどう捉えればよいのか。

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