井上真央 イノウエマオ

  • 出身地:神奈川県
  • 生年月日:1987/01/09

略歴 / Brief history

神奈川県生まれ。4歳で劇団東俳に入り、5歳で子役として始動。1995 年、NHK『藏』のヒロイン・田乃内烈(松たか子)の少女時代を演じ、早くも大器を予感させる風格を見せる。以後、NHK『寺子屋ゆめ指南』97、『櫂』99などに出演のかたわら、97 年には市川準演出の『三井リハウス』のCM で池脇千鶴の妹を演じた。そして、99 年8月より放送されたTBS『キッズ・ウォー/ざけんなよ』では、いじめなどの学校問題に立ち向かう正義感の強い小学生・今井茜役を快演。同シリーズは、2003 年の第5弾まで続いたほか、スペシャルも2本作られるなどブームを生み、回を重ねて茜の切ない恋模様なども綴られ、女優として成長中の井上の代表作となる。その後、TBS『ホームドラマ!』04 を経て、05 年、大人気コミックをドラマ化したTBS『花より男子』の主演に抜擢される。金持ちの通う名門校で、貧乏ながらも学園生活をタフにエンジョイするヒロイン・牧野つくし役は、『キッズ・ウォー』の頃より注目していた原作者・神尾葉子も太鼓判を押すハマリようで、07 年には続篇も放映。08 年の劇場版「花より男子F(ファイナル)」で完結し、興行的にも大成功を収めた。以後もフジテレビ『ファースト・キス』07 などに主演する一方、映画も、06 年、沖縄を舞台にラップのバンドを組む高校生たちの青春を描く「チェケラッチョ!!」で初出演。07 年、中田秀夫監督「怪談」では、健康的な色気で因縁深い男女の愛をかき乱し、同年の本木克英監督「ゲゲゲの鬼太郎」では、特殊メイクを施す共演陣を横目に、鬼太郎と心通わす少女役で安定した演技を披露。人気コミックの映画化「僕の初恋をキミに捧ぐ」09 では、20 歳までしか生きられない幼なじみを一途に愛する女子高生を、生命力豊かに好演した。10 年、「ダーリンは外国人」では、親日家の米国人とさまざまな障害を乗り越え結ばれるヒロインを丹念に演じ、TBS『獣医ドリトル』では、『花より男子』でも共演した小栗旬と息の合ったところを見せた。11 年は、NHK 朝の連続テレビ小説『おひさま』の主演をつとめる。ドラマの劇場版や漫画原作ものが続いたが、11 年、太平洋戦争末期が舞台の大作「太平洋の奇跡・フォックスと呼ばれた男」に出演。かねてより群を抜く“ 目力”の生きるスケール感ある映画にも、貪欲に出続けてほしい。

井上真央の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • サンセット・サンライズ

    制作年: 2024
    楡周平による同名小説を原作に、宮藤官九郎脚本、菅田将暉主演で、「あゝ、荒野」「正欲」の岸善幸監督が映画化。コロナ禍に都会から宮城県・南三陸に移住した釣り好きのサラリーマン・西尾晋作は海で釣り三昧の日々を過ごすが、よそ者の晋作に町の人たちは気が気でなく、町のマドンナをめぐってある騒動が起きる。共演は「白ゆき姫殺人事件」の井上真央、「永い言い訳」の竹原ピストル。2024年11月、第37回東京国際映画祭にてワールド・プレミア。
  • わたしのお母さん

    制作年: 2022
    「八日目の蝉」の井上真央と「遠雷」の石田えりがわだかまりを抱えた親子を演じるドラマ。三人姉弟の長女で今は夫と暮らす夕子は、急な事情で母の寛子と一時的に同居することに。明るくて社交的な寛子が長年苦手だった夕子は、不安を抱えたまま同居を始める。監督は、「人の望みの喜びよ」の杉田真一。出演は、「2つ目の窓」の阿部純子、「リング・ワンダリング」の笠松将。
  • 大コメ騒動

    制作年: 2021
    大正7年に富山県の漁師町から広まった米騒動をモチーフにした時代劇。米価高騰に苦しむ主婦たちは、コメの積み出し阻止を試みるも失敗。騒動が地元の新聞に載り、それを見た大阪の新聞社が陳情する主婦たちを女一揆と大きく書き立て、騒動は全国に広まる。「超高速!参勤交代」を手がけた富山県出身の本木克英監督が、日々の暮らしを守ろうとするおかか(女房)たちが声を上げる様子を活写。主演は「白ゆき姫殺人事件」の井上真央。立川志の輔、左時枝、室井滋など富山県出身の俳優が多数揃う。2021年1月1日より富山県先行公開。
  • 一度も撃ってません

    制作年: 2020
    石橋蓮司が「黄昏流星群 星のレストラン」以来18年振りに主演するハードボイルドコメディ。売れない小説家・市川は密かに殺しの依頼を受けては本物のヒットマンに仕事を頼み、その状況を取材していた。そんな彼が、敵のヒットマンから命を狙われてしまう。監督は、「半世界」の阪本順治。脚本は、ドラマ『探偵物語』の丸山昇一。出演は、「団地」の大楠道代、「北の桜守」の岸部一徳、「ふたりの旅路」の桃井かおり。
    60
  • カツベン!

    制作年: 2019
    「Shall we ダンス?」の周防正行監督が、無声映画上映時に作品の内容を解説する活動弁士を取り上げた青春喜劇。一流の活動弁士を目指す俊太郎は、隣町のライバル館に客も人材も取られ人使いの荒い館主夫婦ら曲者ばかりが残った映画館・青木館に流れ着く。主人公の俊太郎を「愛がなんだ」の成田凌が演じる。作中には、「椿姫」(1921)を再現した「椿姫」や1932年版を参考に制作した「金色夜叉」などの元のある再現作品や、「南方のロマンス」などといった本作オリジナルの無声映画が登場する。第32回東京国際映画祭特別招待GALAスクリーニング作品。
    74
  • 乱反射(2018)

    制作年: 2018
    第63回日本推理作家協会賞を受賞した貫井徳郎の小説を石井裕也がテレビドラマ化。そのディレクターズカット版を劇場公開する。2歳の少年の死亡事故が発生。新聞記者である父・加山聡は、事件の関係者を訪ね、息子の死の真相を突き止めようとするが……。出演は「パラダイス・ネクスト」の妻夫木聡、「焼肉ドラゴン」の井上真央。