解説
大正7年に富山県の漁師町から広まった米騒動をモチーフにした時代劇。米価高騰に苦しむ主婦たちは、コメの積み出し阻止を試みるも失敗。騒動が地元の新聞に載り、それを見た大阪の新聞社が陳情する主婦たちを女一揆と大きく書き立て、騒動は全国に広まる。「超高速!参勤交代」を手がけた富山県出身の本木克英監督が、日々の暮らしを守ろうとするおかか(女房)たちが声を上げる様子を活写。主演は「白ゆき姫殺人事件」の井上真央。立川志の輔、左時枝、室井滋など富山県出身の俳優が多数揃う。2021年1月1日より富山県先行公開。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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「大コメ騒動」のストーリー
17歳で漁師の利夫(三浦貴大)のもとへ嫁いできた松浦いと(井上真央)は、今や3人の子を持つおかかであり、米俵を浜へと担ぎ運ぶ女仲仕として働いている。この小さな漁師町では、おかかたちは家事に育児、そしてそれぞれの仕事をしながら、夫のために毎日一升のコメを詰めた弁当を作り、漁へと送り出している。しかしコメの価格が高騰。頭を悩ませたおかかたちは、リーダー的存在の清んさのおばば(室井滋)とともにコメの積み出し阻止を試みるも失敗。地元の新聞がその騒動を「細民海岸に喧噪す」と報じ、それを見た大阪の新聞社は陳情するおかかたちの様子を「女一揆」と大きく書き立て、騒動は全国へと広まっていった。ある事故により我慢の限界に達したおかかたちは、さらなる行動に出る。
「大コメ騒動」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「大コメ騒動」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 時代劇 コメディ 伝記 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2021 |
公開年月日 | 2021年1月8日 |
上映時間 | 106分 |
製作会社 | 「大コメ騒動」製作委員会(製作プロダクション:エース・プロダクション/プロダクション協力:東映東京撮影所) |
配給 | ラビットハウス=エレファントハウス |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | https://daikomesodo.com/ |
コピーライト | (C)2021「大コメ騒動」製作委員会 |
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