鷲尾真知子 ワシオマチコ

  • 出身地:神奈川県
  • 生年月日:1949/06/02

略歴 / Brief history

神奈川県の生まれ。私立精華学園高等部を卒業後、1969年から89年まで劇団NLTに所属し、数多くの舞台に出演。80年代より映像方面へも活動の場を広げ、森田芳光監督の劇場映画デビュー作「の・ようなもの」81の、超ローカルなケーブルテレビ局のディレクター役で映画初出演する。以後も女優業を続ける傍ら、フジテレビの人気アニメーション『うる星やつら』81~86のミステリアスな美女・サクラ役などで、声優としても活躍。同作で組んだ押井守監督が手がけた初の実写映画で、近未来が舞台の哲学的なファンタジー「紅い眼鏡」87では、警察が組織する特殊部隊のかつての同僚との再会にさまざまな思いが去来するヒロインを熱演した。その後も、熊澤尚人監督「虹の女神/Rainbow Song」06での年齢詐称していた女の母親や、三木聡監督「転々」07の愛玉子店の店主、犬童一心監督「グーグーだって猫である」08の怪しげな占い師など、メインストーリーに直接絡むことはなくとも、ワンポイントの出演で強烈なインパクトを与えるような名バイプレイヤーとして、数々の作品で独特の存在感を発揮する。テレビドラマでも、NHK『御宿かわせみ』03~05の女中頭や、フジテレビ『あなたの隣りに誰かいる』03の高圧的な自治会長、『鹿男あをによし』08の事情通な下宿先の女将から、『フリーター、家を買う。』10の教育熱心で口うるさい姑まで、ひと癖ある多彩な役柄を数多く演じる。とりわけ、2003年よりスタートしたフジテレビのスーパー時代劇『大奥』シリーズでは、山口香緒里、久保田磨希とともにコメディリリーフ的な奥女中トリオを演じ、愛憎入り混じるドロドロした時代絵巻における一服の清涼剤のような役回りで人気を博した。同シリーズの映画版、舞台版でも、ともに同じ役を演じている。また、舞台にも精力的に出演を続け、『から騒ぎ』『真夏の夜の夢』『キル』『半神』などの野田秀樹、『近代能楽集・弱法師』などの蜷川幸雄、『阿国』の栗山民也など、名演出家に信頼される実力派の舞台女優として活躍している。

鷲尾真知子の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • 光はどこにある

    制作年: 2024
    次代を担う若手映画作家を発掘・育成する文化庁の日本映画振興事業『ndjc2023』完成作品。消化器内科病棟に勤務する看護師の田辺灯里は、新人看護師・朝倉健太らと共に慌ただしい日々を送っている。そんなある日、膵臓癌ステージ4の患者・山野佳子が運び込まれ……。出演は「MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」の円井わん、「渇いた鉢」の東龍之介、「ドライブ・マイ・カー」の霧島れいか。監督・脚本は元看護師の野田麗未。YEBISU GARDEN CINEMA『ndjc CINEMA FESTIVAL 2024』にて上映。
  • 仕掛人・藤枝梅安2

    制作年: 2023
    池波正太郎の時代小説『鬼平犯科帳』『剣客商売』とともに人気の高いシリーズを映画化する第一弾。人の命を救う「鍼医」と人を殺める「仕掛人」という二つの顔をもつダークヒーロー・藤枝梅安が、江戸ノアールの世界で活躍する。清濁あわせのむ矛盾した存在・梅安を演じるのは、「必死剣 鳥刺し」「ミッドウェイ」の豊川悦司。相棒の彦次郎を片岡愛之助が演じる。同じく池波原作である「雨の首ふり坂」の大森寿美男が脚本を書き、河毛俊作が監督。2月3日公開の「仕掛人・藤枝梅安」に続く二作目は、一ノ瀬颯、椎名桔平、佐藤浩市らが出演。
  • 仕掛人・藤枝梅安

    制作年: 2023
    池波正太郎の時代小説『鬼平犯科帳』『剣客商売』とともに人気の高いシリーズを映画化する第一弾。人の命を救う「鍼医」と人を殺める「仕掛人」という二つの顔をもつダークヒーロー・藤枝梅安が、江戸ノアールの世界で活躍する。清濁あわせのむ矛盾した存在・梅安を演じるのは、「必死剣 鳥刺し」「ミッドウェイ」の豊川悦司。相棒の彦次郎を片岡愛之助が演じる。同じく池波原作である「雨の首ふり坂」の大森寿美男が脚本を書き、河毛俊作が監督。一作目は天海祐希、柳葉敏郎らが出演。
  • シェアの法則

    制作年: 2022
    「踊る大捜査線」シリーズなどで活躍してきた小野武彦の初主演映画。年齢も職業も国籍もバラバラの個性的な住人たちが暮らすシェアハウス。管理人の春山喜代子が入院したことをきっかけに、人づきあいの苦手な夫・秀夫がその代わりを務めることになるが……。共演は「サバカン SABAKAN」の貫地谷しほり、「サイド バイ サイド 隣にいる人」の浅香航大、「雨あがる」の宮崎美子。「MINAMATA-ミナマタ-」などで俳優としても活躍する岩瀬顕子作の同名舞台の映画化。
    100
  • おらおらでひとりいぐも

    制作年: 2020
    第158回芥川賞・第54回文藝賞を受賞した若竹千佐子の同名小説を、「モリのいる場所」の沖田修一監督が映画化したユーモア溢れる人間ドラマ。突然夫に先立たれひとり退屈な日々を過ごす75歳の桃子の前に、桃子の心の声を具現化した “寂しさ”たちが現れる。ひとり暮らしの桃子を「いつか読書する日」以来の映画主演となる田中裕子が、若い頃の桃子を「長いお別れ」の蒼井優が、桃子の心の声である“寂しさ”たちを濱田岳、青木崇高、宮藤官九郎が演じる。また桃子のイマジネーションを美術家・日本画家の四宮義俊がアニメーションで、「関ヶ原」など数々の作品のVFXスーパーバイザーを務めるオダイッセイがVFXで描く。
    92
  • 雨の首ふり坂

    制作年: 2017
    時代劇専門チャンネル開局20周年記念として、池波正太郎が自身の短篇小説をベースに書いた戯曲を映像化。老いた渡世人・源七が、信州小諸の首ふり坂へ向かっている。殺しを請け負いながら諸国を渡り歩いてきた彼は、自身の因縁に決着をつけようとしていた。出演は、ドラマ『八代将軍吉宗』の中村梅雀、「ばぁちゃんロード」の三浦貴大、「今夜、ロマンス劇場で」の中尾明慶、ドラマ『三匹のおっさん』シリーズの泉谷しげる、「アウトレイジ 最終章」の大杉漣。監督は、「星になった少年 Shining Boy & Little Randy」の河毛俊作。