記事
「検索結果」の検索結果
(50件)
-
「ぼくのエリ 200歳の少女」「裏切りのサーカス」のトーマス・アルフレッドソン監督が贈る痛快クライムコメディ「ギャング・カルテット 世紀の怪盗アンサンブル」が、9月2日(金)よりkino cinéma横浜みなとみらい・立川髙島屋S.C.館・天神ほかで全国順次公開される。 とぼけた窃盗団の大胆不敵なプロジェクトを描く「ギャング・カルテット〜」。原案は80年代よりスウェーデンで人気の映画“イェンソン一味”シリーズで、子どもの頃からファンだったアルフレッドソン監督がシックで洒落た新作に仕立て上げた。 共同脚本および主人公シッカン役は、スウェーデンの国民的コメディ俳優ヘンリック・ドーシン。入念なリサーチと驚愕のアナログテクで、狙った獲物は逃がさない中年男を軽妙洒脱に演じている。 Story スウェーデン髄一の金庫破りチャールズ・イングヴァル・イェンソン、通称シッカン。出所後に次なる犯行を企むも、仲間たちは足を洗うと言い出し、「フィンランドの王冠」強奪計画はシッカンひとりで行うことに。一方で王冠をめぐり、フィンランドの運命を左右する野望が動き出していた。そして迎えたスウェーデン伝統の夏至祭りの前日。フィンランド大統領、王座を夢見る男、暗躍する大企業の重役、謎の大富豪の思惑が交錯する白夜のストックホルムで、シッカンは仲間たちを連れ戻し、お宝を入手できるのか!? 「ギャング・カルテット 世紀の怪盗アンサンブル」 監督:トーマス・アルフレッドソン 脚本:トーマス・アルフレッドソン、ヘンリック・ドーシン 出演:ヘンリック・ドーシン、ヘダ・スターンステット、ダーヴィド・スンディン、アンダース・ヨハンソン 2019年/スウェーデン/スウェーデン語・フィンランド語/122分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題:Se upp för Jönssonligan/英題:THE JONSSON GANG/字幕翻訳:小尾恵理/字幕監修:久山葉子/G 提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ © FLX FEATURE AB. ALL RIGHTS RESERVED 公式サイト:https://movie.kinocinema.jp/works/thejonssongang
-
伝説的ヘアメイクドレッサーが最後のメイクへ──。ウド・キアー主演「スワンソング」
2022年6月14日引退したヘアメイクドレッサーが亡き親友の最後のメイクを施すために旅立ち、葛藤しながらも輝きを取り戻していく──。実在の人物をモデルに、名優ウド・キアー主演でゴージャスかつハートフルに綴るロードムービー「スワンソング」が、8月26日(金)よりシネスイッチ銀座ほかで全国順次公開。 芸術などに身を捧げた者たちの人生最後の作品、最後のパフォーマンスといった“有終の美”を表す言葉〈スワンソング〉。白鳥がこの世を去る際に、最も美しい声で歌うとされる伝説に由来する。 現役を退き、老人ホームでひっそりと暮らすパット。伝説のヘアメイクドレッサーという過去の栄光に苛まれる彼に、わだかまりを残して亡くなった元顧客で親友のリタから“死化粧”の依頼が舞い込む。パートナーを早くにエイズで失ったゲイとしての人生、忘れていた仕事への情熱など、さまざまな思いが去来するパットの〈スワンソング〉は、リタを天国へ送り届ける仕事となるのか? トッド・スティーブンス監督のメッセージも到着した(以下)。 1984年、私は初めて故郷の小さな町にあるゲイバー、“ザ・ユニバーサル・フルーツ・アンド・ナッツ・カンパニー”に足を踏み入れた。そこに彼がいた。ダンスフロアでキラキラ輝いている。フェザーボアを首に巻き付け、柔らかなフェルトのつば広帽をかぶり、お揃いのパンツスーツを着た“ミスター・パット”・ピッツェンバーガー。まるでボブ・フォッシーの世界から抜け出したような動きで踊っている。17歳の私にとって、パットは神のごとく輝いていた。 数年後、自伝映画『Edge of Seventeen』に着手しようと思っていた私は、すぐに“ミスター・パット”のことが頭に浮かんだ。彼を追跡しようと故郷に戻った私は、彼が動脈瘤を患い、一時的に話せなくなってしまったことを知った。だが、彼の恋人デビッドが私に物語を聞かせてくれた…。パットがかつてオハイオ州サンダスキーでどれほど素晴らしい美容師だったか、彼の有名な女装パフォーマンスについて、1970年代、彼がどんなふうにキャロル・バーネットのようなドレス姿でスーパーマーケットに買い物に行っていたか─。彼は、常に勇気をもって自分自身でいようとした。それが安全とは言えない時代でも。 実のところ、“ミスター・パット”に刺激されて私は『Edge of Seventeen』を書いた。重要な“パット”のキャラクターを主人公の良き相談相手として書いていたが、撮影の途中でその役はカットされた。だが私はいつも、自分の女神をいつかはもう一度書くことになるだろうとわかっていたのだ。そして何年もあとに彼はついに戻ってきた。私はもう一度パットを探したが、彼が最近亡くなったことを知った。悲しいかな、パットの有名な手作りのラインストーンのドレスはすべて失われてしまっていた。ただ靴箱がひとつ残っていた。中には、いくつかの色あせた宝石と半分吸いかけの煙草がひと箱だけ。 「スワンソング」は、急速に消えていくアメリカの“ゲイ文化”へのラブレターなのだ。クィアであることが以前よりずっと受け入れられてきた矢先に、昔栄えていたコミュニティが、あっという間に社会の中に溶けてなくなっていく。同化作用とテクノロジーのおかげで、“ザ・ユニバーサル・フルーツ・アンド・ナッツ・カンパニー”のような小さな町のゲイバーは消えていく運命にある。「スワンソング」を、忘れ去られたすべてのホモセクシャルのフローリストと美容師たちに捧げよう。彼らがゲイコミュニティを築き、私たちの多くが今日までしがみついてきた権利のための道を切り開いてくれたのだ。だが、何よりも、私にとってこれは、もう一度生きるのに遅すぎることは決してないということを教えてくれる映画なのだ。 「スワンソング」 監督:トッド・スティーブンス 出演:ウド・キアー、ジェニファー・クーリッジ、マイケル・ユーリー、リンダ・エヴァンス 2021年/アメリカ/英語/105分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題:SWAN SONG/日本語字幕:小泉真祐 配給:カルチュア・パブリッシャーズ © 2021 Swan Song Film LLC 公式HP : swansong-movie.jp -
[]
-
フランソワ・トリュフォー生誕90周年特集、著名人コメント到着
2022年6月13日フランソワ・トリュフォー特集上映【生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険】が、6月24日(金)より角川シネマ有楽町ほかで全国順次開催。女優の瀧内公美、作家の金井美恵子、女優の美波、諏訪敦彦監督、深田晃司監督、作家の山内マリコ、音楽家・DJ の小⻄康陽ら12名のコメントが到着した。 [caption id="attachment_12739" align="alignnone" width="850"] フランソワ・トリュフォー © DR[/caption] 短編を含めて全12作品を上映する本特集。角川シネマ有楽町、名古屋・伏見ミリオン座、大阪・テアトル梅田では2014年のジャン=ピエール・レオー来日映像もロビーで流される。 各者コメントは以下の通り。 突飛でどうしようもない人間ばかり出てくる。人物が走り出すと物語も走り出す。トリュフォー映画の印象だ。登場人物の「どうしようもなさ」が病みつきになってくる。とっても迷惑な奴らなのだろうけど、魅力的すぎるのだ。早く劇場であいつらに会いたい。ありとあらゆる映像マジックに唸りたい。映画好きのアバンチュールなトリュフォーに会ってみたかった。ちなみに私のオススメは、アントワーヌシリーズです。 ──瀧内公美(女優) トリュフォーにとってフィルムは呼吸し成⻑しつづける生物なのだ。でなければ何度も見た映画が、その度、初めて見る新作のように見える筈がないではないか。繰り返し見る者たちは、時間と共に老いるのではなく、フィルムと共に成⻑しつづけ何回となく、様々な名で呼ばれる映画という新鮮な「柔らかい肌」に触れるのだ。 ──金井美恵子(作家) 13歳の少年アントワーヌ・ドワネルを演じたジャン=ピエール・レオーが70歳になる頃、わたしは彼と映画を作るという幸運に恵まれたのですが、撮影中、彼は一度だけわたしのことを「フランソワ」と呼び間違えたのです。彼は気づきませんでした。愛されることだけを求めるドワネルと同じように彼は監督に愛されることを必要としていましたが、レオーはあらゆる監督の中にフランソワ・トリュフォーを探していたのだと思います。「子どもは理解されることなんて望んでない。愛されることが彼らには必要なのです」というトリュフォーの言葉を思い出しました。その瞬間、わたしは心配そうにレオーを見守るトリフォーの視線を感じたのです。これは現実ではない映画だ、この愛は映画ではない人生だ、という相反することを同時に語ってしまう彼の映画のような不思議な体験です。トリュフォーの映画は完成された過去の名作などではありません。それは時空を超えた生々しい出来事のように私たちを映画の中に巻き込みます。きっとドワネルは今も忙しなくパリの街を駆け回っているでしょう。彼は生きている。あなたの視線=愛さえあれば。 ──諏訪敦彦(映画監督) 「大人は判ってくれない」は私の人生の道標となる映画だ。この映画を通して、さまざまな角度で映画作りや、人生を考えるようになった。 自由とは何か?時には乱暴で、時にはひどく孤独だ。でも人は自由を謳歌することに憧れを持つ。 映画のお終いには、余韻に浸りながら痛いほど美しい時間を、少年アントワーヌと共に経験した気持ちに浸る。彼の内なる怒りと、観るもの全てに問いかける強いまなざしは、全世界へ永遠に問うている。トリュフォーの感性、メッセージ、全てが心に染み渡る。深く心を突き刺す時、なんといえばいいかわからない気持ちになる。その気持ちを役者として表現できたらと切に思わせてくれる。 ──美波(女優) 映画に人生のすべてを捧げた人。そんな印象を⻑らく持っていましたが、ここ数年、以前観た作品をふたたび観直すようになって、この人は映画と同じくらい、あるいは映画以上に恋愛そして女性というものを追求していたのでは、と考えるようになりました。映画を観る時間。映画を作る時間。そして女性との恋愛に費やす時間。いったいどうやって「やりくり」していたのか。そんなことを考えながらトリュフォーの映画を観ております。 ──小⻄康陽(音楽家・DJ) 自分の中のジェンダー観が更新されたことで、かつての傑作も地に落ちることがあるけれど、「私のように美しい娘」の強度はまったく損なわれることなく、ここに健在でした。罪悪感とは無縁の、決して搾取されない、主体的セクシーの権化──。2022年に観ても、ベルナデット・ラフォンが一人勝ちでした。 ──山内マリコ(作家) 恋に生きるとか、愛に一途とか、そうした概念は木っ端微塵に吹き飛んでしまう。ジャンヌ・モローが演じる「突然炎のごとく」の革命的で自由な女カトリーヌは、フランス映画の中で最も印象深い女性像だといわれている。風のようにゆらゆらゆれる恋心、60年代初めの世界の若者が望んでいた理想の、自由な女だった。現代でさえ新しく見える三人の男女の愛のかたち、トリュフォーの最高傑作のうちの一つだと思う。 ──村上香住子(エッセイスト、フランス文学翻訳家) トリュフォーは情熱的で、とことん自分の心に向き合った映画人。 こんなシンプルに軽いタッチで強烈な自我を隠さない作家が他にいるでしょうか!! 映画というより、トリュフォーという表現。チャーミングで大好きです。 ──世武裕子(映画音楽作曲家/演奏家) 「大人は判ってくれない」の走り続けるドワネル少年の姿に息を呑んだ人間は、その後の作品群で何かにつけバネに弾かれたように突然走り出すジャン=ピエール・レオー⻘年の姿が愛しくてたまらず、だからこそ、ふっと足を止め「老人みたい」な自身の顔をじっと見つめる「恋のエチュード」の彼の姿に心底胸を打たれるのだ。 ──深田晃司(映画監督) 彼の撮る映画はこんなにも凄いのに、どの登場人物もひどく身近に感じるのだ。愛することにまつわるすべてのもどかしさと切なさが、人間臭さを纏って語り出す。トリュフォーの映画とは、私にとってそういうもの。 ──猫沢エミ(ミュージシャン、文筆家) 額縁に飾られた絵や庭の像とは違い、彼や彼女たちに永遠は近づこうとしない。そして恋を泳ごうとする誰もが揺れながらときのなかにいる、それはまるで美しいカーテンや海のひかり、居場所のないろうそくの灯のよう。階段をゆっくりと登っていくその間に、忘れることはできるだろうか。忘れられないことだけがどこまでもどこまでも続いていく。光の庭から出ていったとしても。 ──福富優樹(Homecomings) 先日、家のなかで探し物をしていたら、「大人は判ってくれない」のパンフレットが出てきた(肝心の探し物は見つからず)。1989年にリバイバル上映されたときのもので、金井美恵子のエッセイや日本語字幕とシナリオの採録が含まれる充実の内容である。これに目を通してから「アントワーヌ・ドワネルもの」を観直すことにした。それぞれ好きなところがたくさんある一連の作品だが、最終篇「逃げ去る恋」は、アントワーヌのブレのなさ(よくも悪くも)が過去作からの引用を交えて提示されるのも楽しく、ラスト・シーンの多幸感もやはりいいなぁと改めて思った。トリュフォーの作品はどれも、観終えたあとこんな風に人と話をしたくなるのだ。 ──⻘野賢一(文筆家、選曲家) [caption id="attachment_12740" align="alignnone" width="850"] 「大人は判ってくれない」 © MK2[/caption] 提供・配給:KADOKAWA ▶︎ トリュフォー生誕90周年! “ドワネルもの”初の4K版などを特集上映 ▶︎ トリュフォー特集、上映作&スケジュール決定+メインビジュアル到着 -
HIPHOPカルチャーのマスターピース「Wild Style」、製作40周年上映!
2022年6月10日約40年前のNYで産声をあげたばかりのHIPHOPというストリートカルチャーを描いた伝説的作品「Wild Style」が、製作40周年を記念し、9月2日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほかで全国公開される。 1982年、監督チャーリー・エーハンに「HIPHOPを映画にしよう」と提案されたFab5Freddyが仲間に声をかけ、制作された「Wild Style」。出演したのは「Lee」のサブウェイアートで有名なグラフィティライターのリー・キノネスをはじめ、シーンの真っ只中にいたライターやDJ、ダンサーたちだ。HIPHOP黎明期を体感させる本作は、日本では1983年に公開され、世界中で熱狂を呼んだ。 解禁されたビジュアルは、当時の写真を用いたもの(左上)と、アーティストのNaijel Graph(ナイジェルグラフ)が描き下ろしたバージョン(右上)の2種類。 【NAIJEL GRAPH(ナイジェル グラフ)プロフィール】 イラストやコラージュ、立体などの手法を用いて様々な作品を制作するアーティスト。Beastie BoysのオフィシャルTシャツやグッズを手掛けるほか、adidas originalsやnew balance、AH.Hなど多数のブランドにも作品を提供している。また、絵本『なんでもたしざん』は日本書籍出版協会理事長賞を受賞。アメリカやイギリス、香港など海外での個展も盛んに行う。 https://www.instagram.com/naijelgraph/ 「Wild Style」 監督・製作・脚本:チャーリー・エーハン 音楽:ファブ・ファイブ・フレディ、クリス・スタイン 撮影:クライブ・デビッドソン、ジョン・フォスター 出演:リー・キノネス、ファブ・ファイブ・フレディ、サンドラ“ピンク”ファーバラ、パティ・アスター、グランドマスター・フラッシュ、ビジー・ビー、コールド・クラッシュ・ブラザーズ、ラメルジー、ロックステディクルーほか 配給:シンカ 1982年/アメリカ/82分/スタンダード/DCP ©Pow Wow Productions, Ltd. All Rights Reserved 【HP】https://synca.jp/wildstyle/ 【Twitter】@wildstyle_jp 【Instagram】@wildstyle _jp