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安田公義

妹に女優の深水藤子がいる。太平洋美術学校を卒業後、京都で日本画を学ぶが、渡辺邦男の勧めで36年に日活京都撮影所台本部へ入社。後に記録部を経て監督部へ移り、稲垣浩らに師事した。42年に企業統合により大映所属となり、44年には助監督待遇のまま「お馬は七十七万石」を初監督。48年には“接吻映画”として話題となった「その夜の冒険」を撮った。49年３月に正式に監督へ昇進し、「最後に笑う男」を監督。以後「十六夜街道」（51）、「千代田城炎上」「月影兵庫・上段霞斬り」（59）、「怪談累ケ淵」（60）などを撮り、大映時代劇を支える一人となった。また、この間新東宝で「右門捕物帖・帯とけ仏法」（51）や「関八州勢揃い」（54）なども監督している。その他“座頭市”シリーズや“眠狂四郎”シリーズ、特撮物の“大魔神”シリーズ、市川雷蔵主演の“若親分”シリーズなどが代表作といえよう。71年に大映倒産後はフリーとなり、テレビで『木枯紋次郎』『唖侍』などを演出した。83年７月26日死去。