ノーベル賞作家の遺灰を運ぶ旅の行方は? パオロ・タヴィアーニ「遺灰は語る」予告編公開

 

タヴィアーニ兄弟の弟であるパオロ・タヴィアーニが、ノーベル文学賞作家ピランデッロの遺灰をローマからシチリアへ運ぶトラブル続きの旅を美しいモノクロ映像で描き、2022年ベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞に輝いた「遺灰は語る」が、6月23日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。予告編が到着した。

 

 

1936年に亡くなったピランデッロは、自身の遺灰を故郷シチリアに届けるよう言い遺す。ところが時の権力者ムッソリーニはそれを許さず、戦後ようやく“帰郷”が認められた。

予告編は、遺灰の移送を任されたシチリア島特使の旅を中心に、遺灰をめぐる人々のユーモラスな右往左往を紹介する。音楽はタヴィアーニ兄弟の作品はじめ数々の名作を手掛け、「ライフ・イズ・ビューティフル」(1997)でアカデミー賞作曲賞に輝いたニコラ・ピオヴァーニが担当。ピランデッロの遺作短編『釘』を映像化したエピローグも映し出され、「ベルイマン、黒澤、ヴァルダ、オリヴェイラ…。その殿堂に仲間入りする重要な作品。」(英Screen Daily)という言葉で締め括られる。

なお映画は5月2日からの〈イタリア映画祭2023〉(主催:朝日新聞社、イタリア文化会館、チネチッタ)で、オープニング作品として日本プレミア上映されることが決定。自由な筆致と深い洞察が同居した巨匠の名作を堪能したい。

 

 

     

 

© Umberto Montiroli
配給:ムヴィオラ

▶︎ 名匠パオロ・タヴィアーニが描くローマ〜シチリア波乱万丈な旅「遺灰は語る」

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