映画史における怪作、珍作、奇作、迷作、異作を上映する〈奇想天外映画祭〉。第5回目となる今年は、新宿K’s cinemaで9月16日(土)~10月6日(金)の3週間にわたり開催される。予告編が到着し、公開記念イベントが決定した。

 

 

映画祭の幕開けは、1975年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作ながら日本未公開の大作「くすぶりの年代の記録」。アルジェリアの苦難の建国史を、「灰の年」「荷車の年」「くすぶりの年」「虐殺の年」という4テーマに分け、3時間にわたり描く。

そして、アインシュトゥルツェンデ・ノイバウテンのFMアインハイトが、ノイズで人々を洗脳する青年FMを演じ、ビートニクの作家ウィリアム・バロウズのカットアップの手法を踏襲して制作された伝説的ジャーマン・カルト・フイルム「デコーダー」。デイヴ・ホール、ジェネシス・P・オリッジ、マット・ジョンソン(ザ・ザ)など、80sを代表するアーテイスト/バンドが音楽を担当する。

さらに、ジェーン・バーキン追悼上映となる「ワンダーウォール」 と「ガラスの墓標」、アニタ・エクバーグの怪演が光る「リュシアン赤い小人」、シアトルのストリートチルドレンを追ったドキュメンタリー「子供たちをよろしく」、「アントニオ・ダス・モルテス」の姉妹編というべきグラウベル・ローシャの「黒い神と白い悪魔」、ブニュエル版冒険漂流記「ロビンソン漂流記」。

〈亡命者たちのハリウッド〉と題した企画には、ロベルト・シオドマーク&エドガー・G・ウルマー「日曜日の人々」、ダグラス・サーク「突然の花婿」、フリッツ・ラング「ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ」がラインアップ。

その他、稀有な人物に焦点を当てたドキュメンタリー「デニス・ホッパー/アメリカン・ドリーマー」と「ジャック・ケルアック/キング・オブ・ザ・ビート」、アンコール上映の「リキッド・スカイ」。ジョン・ブアマンの「未来惑星ザルドス」もついに映画祭登場。全15作品で贈る。

 

 

イベント概要
日時:9月17日(日)「デコーダー」18:30の回上映後
登壇:大鷹俊一(音楽ライター)、志田一穂(ラジオDJ)
場所:新宿K's cinema

 

〈奇想天外映画祭2023〉

場所:新宿K’s cinema
日時:2023年9月16日(土)~10月6日(金)
配給:アダンソニア 配給協力・宣伝:ブライトホース・フィルム 字幕:林かんな(デコーダー) デザイン:千葉健太郎 協力:仙元浩平

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