「金田一少年の事件簿 上海魚人伝説」のストーリー
美雪の文通相手レイリーから依頼され、一と美雪は上海へ行くことになった。楊氏雑技団の団長である父ダーレンが何者かに殺され、唯一アリバイのなかった兄シャオロンの容疑を晴らしてほしいという。雑技団には悲劇のスター、スーランが残した呪いの五言律詩が伝えられていたが、今回のダーレンの殺され方がこれを連想させたため、事件はスーランの復讐ではないかと団員は噂していた。呪いの言葉通りならば連続殺人が起きると思われたが、案の定、水中芸の最中に主役のマルチナの死体が浮かび上がる。この事件にもアリバイがないシャオロンは、公安のリー刑事に連行されるが、彼が犯人ではないと推理した一は、シャオロンを脱走させた。上海郊外にあるターレンの生家に逃れた一とシャオロンは、そこでターレンが雑技団プロデューサー・藤堂の裏稼業である強盗密輸に関わっていたことを知る。一方、上海では剣持警部が一の保護者として日本から呼ばれていた。その矢先、第3の怪事件が起き藤堂が殺される。折悪しく現場に戻ってきたシャオロンは逮捕され、一は日本へ強制送還されることになった。だがついに一がすべての謎を解く。一は第2、第3の事件のトリックを明かし、犯人はレイリーだと指摘した。実はレイリーは、7年前に藤堂とマルチナが日本で犯した強盗殺人の被害者の娘で、強奪品に紛れて上海に渡り、ターレンの養女となった日本人だったのである。彼女は自責の念から自殺したターレンの死体を発見したことから、スーランの五言律詩を利用して藤堂たちへの復讐を開始し、復讐を終えるまでシャオロンを公安から守るために一を呼んだのだった。事件解決の数日後、転校することが決まった美雪はようやく一への想いを告白する。聞いていないかのようだった一も今回は素直に応え、ふたりはついにハッピーエンドを迎えた。