「容疑者、ホアキン・フェニックス」のストーリー

2008年末。故・リヴァー・フェニックスの実弟であり、二度もオスカー候補に選ばれた世界的スター、ホアキン・フェニックスが、突然の“俳優引退とラッパー転向”を宣言、突如として表舞台から姿を消した。そのニュースは瞬く間に世界中を駆け巡り、ファンたちは悲しみの涙にくれた。数ヶ月後、既に完成していた主演作PRのため、TVの生放送に出演したホアキンだが、見る影もなく激太りし、長い髭は生やし放題、明らかに挙動不審で、会話すらままならない。「彼は精神的に疲弊し、薬物に溺れてしまった……」人々はそう囁き、誰もが彼を心から心配した。それから2年。その後のホアキンに密着した映画が全米で公開。そこには、彼が人生に苦悩しながらも、ラッパーを目指し必死で生きる姿が映し出されている……ハズだった。しかし、公開から2週間後、実は引退も苦悩も大ウソで、すべては彼の悪趣味なジョークだったことが発覚。実際に引退表明以降すべての仕事をキャンセルし、巨額の自費を注ぎこんでまで作り上げた、この一世一代の大イタズラに、アメリカ中がすっかりダマされていたのだ。監督は、ベン・アフレックの実弟であり「ジェシー・ジェームズの暗殺」でアカデミー賞ノミネート経験をもつ俳優のケイシー・アフレック。ブルース・ウィリスやジャック・ニコルソン、ベン・スティラーといったセレブ達が次々とダマされていく様子も克明に記録。さらに「ラッパーになりたい」という彼の熱意に応えてプロデュースを引き受けた超大物プロデューサー、ディディの哀れな姿も捉えている。