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「ハリウッドがひれ伏した銀行マン」のストーリー
オランダ、ロッテルダムの一銀行員に過ぎなかったフランズ・アフマンは、イタリア出身の大プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスの知己を得て、映画の完成前に配給権を販売する“プリセールス”というシステムを生み出した。この方法を利用してアフマンは新興映画会社に次々と融資を行い、「ターミネーター」、「プラトーン」、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」といった数々の傑作が誕生する。アフマンのもとに参じたのはデ・ラウレンティスを筆頭に、キャノン・フィルムを率いるイスラエル人のメナハム・ゴーランとヨーラム・グローバス、レバノン出身のカロルコ・ピクチャーズ総帥マリオ・カサールとハンガリー出身のアンドリュー・G・ヴァイナ……。映画会社トップから製作資金集めに奔走するプロデューサー、監督まで、多岐に及んだ。アフマンがカンヌなどの国際映画祭に顔を出すと、面会を希望する映画人が跡を絶たなかったという。“プリセールス”システムによって各国のインディペンデント配給会社もアメリカ映画の大作を手がけることが可能になり、日本でも東宝東和、日本ヘラルド、松竹富士、GAGA などの会社がその恩恵に浴することになった。世界の映画市場に変革をもたらしたシステムを編み出した1人の銀行マン、フランズ・アフマン。その真実が明らかになる。