解説
「キリマンジャロの雪」のダリル・F・ザナック自ら製作する古代エジプト王朝史劇で、フィンランドの作家ミカ・ワルタリの小説より「ディミトリアスと闘士」のフィリップ・ダンと「西部の2国旗」のケイシー・ロビンソンが脚色、「ホワイト・クリスマス」のマイケル・カーティズが監督に当った。撮影は「壮烈カイバー銃隊」のレオン・シャムロイ、音楽は「地獄と高潮」のアルフレッド・ニューマンと「悪の花園」のバーナード・ハーマン。出演者は、「アンドロクレスと獅子」のジーン・シモンズ、「ディミトリアスと闘士」のヴィクター・マテュア、「街の野獣(1950)」のジーン・ティアニー、「熱砂の舞」のマイケル・ワイルディング、「地獄と高潮」のベラ・ダーヴィ、「クオ・ヴァディス」のピーター・ユスチノフ、新人エドモンド・パーダム、ジュディス・イヴリンら。
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「エジプト人」のストーリー
紀元前1370年頃、エジプト第17王朝。テーベの都に住む若い医師シヌヒ(エドマンド・パードム)はナイル河に流された棄子だったが、有名な医師に引き取られて育った。彼は多神教に疑問を持ち、神は1つであると固く信じていた。ふとしたことから片眼の男カプター(ピーター・ユスチノフ)を召使いとし、また酒場の女メリト(ジーン・シモンズ)に慕われるようになっているシヌヒは、軍人志望の友ホレムヒブ(ヴィクター・マテュア)と獅子狩に出かけ、獅子に襲われている一神教の予言者アクナトン(マイケル・ワイルディング)を救ったが異端者を助けた者として投獄された。が、数日してアクナトンは新国王の位置につき、シヌヒは黄金の首飾りを贈られ、ホレムヒブは近衛隊長に任命された。やがてホレムヒブは王妹バケタモン(ジーン・ティアニー)に心惹かれ、満たされぬ望みのはけ口を求めてバビロニアの女ネフェル(ベラ・ダーヴィ)の宴会に行った。シヌヒも宴に招かれ、彼女の魅力に負けて自分の財産を与えて関心を買おうとし、彼を慕うメリトを驚かせた。バケタモンはホレムヒブをそそのかしてネフェルに贅沢な贈物をさせ、シヌヒから離れさせようと企てた。ネフェルの変心を知ったシヌヒは怒って彼女を溺死させようとさえした。やがてシヌヒの養父母が自殺した。彼は自責の念にかられ、90日間謹慎して亡骸を丁寧に葬った。数年後、テーベの都は異民族ヘテ人の侵略の前に曝されていたが、太陽神を凶信する国王アクナトンはなすすべを知らなかった。シヌヒはメリトが彼の息子を生んだのを知り、彼女と会って長い放浪ののちはじめて人生の幸福を味った。シヌヒは国王の狂った頭脳の治療を命じられたが、バケタモンから自分が先王の子で彼女とは腹ちがいの兄妹であることを知らされ、アクナトンとホレムヒブを毒殺しようともちかけられた。シヌヒは一旦拒絶したが、メリトが太陽教徒に殺されたのに怒り、ついにアクナトンに毒を盛った。国王の死後ホレムヒブはバケタモンと結婚して王位につき、異境に流されたシヌヒは余生を送りながら、回顧録を執筆した。
「エジプト人」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「エジプト人」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1954 |
公開年月日 | 1955年1月14日 |
上映時間 | 139分 |
製作会社 | 20世紀フォックス映画 |
配給 | 20世紀フォックス[極東]会社 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | ステレオ |
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