解説
魔女狙りのさかんだった中世の頃の魔女が現代に甦り美しい娘にとり憑いた。その悪魔と人間の対決を描く。製作はエドモンド・アマティ、監督は「続シンジケート」のアルベルト・デ・マルティーノ、脚本はマルティーノとジャンフランコ・クレリチ、ヴィンセンツォ・マンニーノの共同、撮影はアリスティデ・マサチェシ、音楽はエンニオ・モリコーネ、ブルーノ・ニコライが各々担当。出演はカルラ・グラヴィーナ、メル・フェラー、アーサー・ケネディ、ジョージ・クールリス、アリダ・ヴァリ、ウンベルト・オルシーニなど。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
-
【DVD】レディ・イポリタの恋人/夢魔
TVで観る
ユーザーレビュー
「レディ・イポリタの恋人 夢魔」のストーリー
美しい娘イポリタ(カルラ・グラヴィーナ)は、十二歳のとき交通事故にあって以来、足がマヒして今だに一人歩き出来なかった。成人しても異常なまでに父マッシモ公爵(メル・フェラー)を愛し続け、公爵もまたイポリタを熱愛、病んだ足が一日も早く治るように心を砕いていた。豪奢きわまりないその公爵邸には、二人の外に弟フィリポ(M・スカッチア)と昔から仕える女中のアイリーン(アルタ・バリ)、公爵の愛人グレタが住んでいた。ある日、イポリタの叔父に当たるアスカニオ司祭(アーサー・ケネディ)の教会に、首をちぎられたカエルが投げ込まれた。カエルの死体、それは四百年前に追い払われた筈の悪魔派教会の象徴ではないのか。気高い精神主義者アスカニオの胸に不吉な予感が稲妻のように走った。そのアスカニオのすすめでイポリタは、名医の名高いシニバルジ(U・オルシーニ)の催眠療法を受けることになった。それは、彼女の幼児の記憶を探ることから始まった。その結果、十二歳の時、父親の運転で母と同乗した車の事故のために両足の機能を失い、美しい母の死も強い衝撃として尾を引いていたが、それよりも彼女の悪魔的幻覚の原因は何代か前の祖先の怨霊が乗り移っていることが判明した。そのために司祭は、マッシモ家の秘められた出来事、つまり幾代か前に悪魔に憑かれて処刑されたイポリタ・オデリージという魔女の存在を告白しなければならなかった。しかし、シニバルジの努力にも関わらずイポリタの病状は悪化するばかりだった。父とグレタの情交を想像しながらいきなりベッドで全裸になり、悶え始める。その時の幻覚は、悪魔派に魂を売り渡しその指示に従ってカエルの頭を喰い、その血をなめたあと悪魔と性交する何百年か前のイポリタ・オデリージの凄まじい光景だった。先祖の魔女オデリージの怨霊が彼女にのり移ったのだ。悪魔そのものと化したような凄まじい形相、淫らな言葉をはきちらして家族を恐怖のどん底にたたき落とした。思いあぐねたアイリーンが、町の祈祷師を邸に呼んで悪魔を追い払おうとしたが不成功に終った。そして、いちるの望みを託してエクソシスト、司祭ミットナー(ジョージ・クールリス)が招かれることになった。準備が終わると、司祭ミットナーはイポリタの部屋に向かった。雷雨が降りそそぐ真夜中、ミットナーの執拗な悪魔払いに追いつめられたイポリタは戸外へ走り出てコロシアム遺跡に逃げ込んだ。その一角には粗末な木の十字架が立っており、マッシモがイポリタをとらえて必死にそれを押しつける。苦痛に顔をゆがめ、叫び声をあげるイポリタ。長い死闘は終り、イポリタの表情にはかつてなかった安らぎがやどっていた。
「レディ・イポリタの恋人 夢魔」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「レディ・イポリタの恋人 夢魔」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ホラー |
製作国 | イタリア |
製作年 | 1975 |
公開年月日 | 1975年9月16日 |
製作会社 | カピトリーナ・モーション・ピクチャーズ |
配給 | 東宝東和 |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1975年10月下旬号 |
映画批評 レディ・イポリタの恋人 夢魔 外国映画紹介 レディ・イポリタの恋人 夢魔 |