解説
かつてドイツ映画プロデューサーのトップにあったエリッヒ・ポマーが戦後帰国して製作した第一回作品、一九五一年映画。「題名のない映画(1948)」のヘルムート・コイトナーが脚本を書き、同じくルドルフ・ユーゲルトが監督した。撮影は「罪ある女」のヴァクラフ・ヴィッヒ、音楽は「ベルリン物語」のヴェルナー・アイスブレナーの担当である。主演は「アンリエットの巴里祭」のヒルデガード・クネフ、「ほら男爵の冒険」のハンス・アルバースで、以下「かくて我が恋は終りぬ」のマリウス・ゴーリング、ルチェ・マンハイム、カリン・アンダアスン、マルチン・ウルテルらが助演する。
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「路上の夜」のストーリー
長距離貨物自動車の運転手シュルタア(ハンス・アルバース)は、夜のアウトバーン(自動車道路)を飛ばしながら、一九五〇〇マルクの大金を拾った。交通事故で死んだ闇業者の金である。ためらったシュルタアは、結局この金を着服してしまった。娘の結婚式にも金はかかったし、このトラックもまだ自分のものではなく、家の年賦も収めきれていないのだ。その金で彼は妻に毛皮の外套を買って帰った。--ある夜、彼はフランクフルトに帰る若い娘インゲ(ヒルデガード・クネフ)を車にのせ、彼女が兄のクルト(マリウス・ゴーリング)と暮している身の上話をきいて心ひかれた。彼女に買い与えた贈物のことから妻と衝突したシュルタアは家を飛出し、偶然インゲに会って彼女の家に案内された。クルトは彼女の兄ではなく、情人であった。ある金庫を襲ってその盗品をシュルタアの車で運ばせようと、インゲを囮りに使ったのである。クルト一味は予定通り、シュルタアにピストルをつきつけて、悪事にまきこもうとした。今や自分の行為を恥じるようになったインゲはシュルタアを救おうとしたが彼は彼女の心など量りうる筈もない。盗品をのせたトラックは脅迫下のシュルタアに運転されて夜の道路を突走り、途中彼は故意に事故を起して一味を警察に引渡すという冒険を敢行した。インゲの自白でシュルタアの無罪は証明され、金の着服もほんの微罪で済んだあと、彼はインゲの愛情を深く心に感じながら、懐しい妻の許へ戻って行った。
「路上の夜」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「路上の夜」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | ドイツ |
製作年 | 1951 |
公開年月日 | 1954年8月9日 |
製作会社 | N・D・F=インターコンチネンタル |
配給 | 欧米映画=新協貿易 |
レイティング |
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