子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎

こづれおおかみじごくへいくぞだいごろう
上映日
1974年4月24日

製作国
日本

制作年
1974
上映時間
84分

レーティング
一般映画
ジャンル
時代劇

check解説

“子連れ狼”シリーズ第六作目。柳生一族の陰謀のために妻を殺され、怨念の旅を続け、冥府魔道に生きる拝一刀、大五郎親子を描く。脚本は「子連れ狼 冥府魔道」の中村努、監督は「海兵四号生徒」の黒田義之、撮影は「御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判」の牧浦地志がそれぞれ担当。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     これが「子連れ狼」シリーズの最後と言うことで、劇画の通り最後は柳生烈堂と拝一刀の一騎打ちで、決着は大五郎が、と思って観たら、あれ?これがラストなの?で終わってしまった。
     しかし、ついにここまで来てしまったか。これはもう時代劇なのか。確かに着物着ているし、刀で斬り合いしているし。「大魔神」の特撮映画の続編と観れば良いのかな。でも、巨大な大魔神や怪獣みたいなのは出てこないので、変身物の映画と観れば良いのかな。確かに土蜘蛛一族なる物達が出てくるので、時代劇版特撮物と観ればいいかな。
     柳生烈堂が将軍様に会うシーンがあるが、烈堂はこのくらい偉い人だったんだ。だけど、表柳生は本シリーズでは全く出てこなかったなあ。烈堂は次々息子達を殺されて最後に残った娘を最終兵器として拝一刀に差し向けるのだが、これがあっさりと返り討ちにあってしまうのね。最終兵器として弱くね?
     その後、烈堂は今度は妾腹の子で幼くして土蜘蛛一味に棄てた息子に拝一刀を殺す様頼む。この土蜘蛛の首領を木村功が演じているんだけど、これってもったいない。「七人の侍」の木村功だよ。「暗殺」で清河八郎を殺した木村功だよ。なんでこんな妖怪映画に使ってるの。で、土蜘蛛の首領(木村功)が拝一刀に斬られ、ようやくのこと妹の元にたどり着いて子どもを作ろうと妹と合体しているところを烈堂が串刺しにするなんて。烈堂にとっても孫が出来れば血筋が繋がるのに、殺してしまっては子供たちみんな死んでいるじゃない。それとも他にも妾腹がいるか、まだまだ頑張るぞ、なのか。土蜘蛛一味の精鋭で土の中で90日鍛えたという3人がいて、土の中を潜っていくんだけど、”鬼滅の刃”思い出しちゃった。この3人のうちの2人が草野大悟と石橋蓮司か。まだ何でもOKの脇役だったんだなあ。もう一人の宮口二郎さんはよく知らない。土蜘蛛一味が子連れ狼に関わった人達を殺していくのは、ここは不気味だった。唯一怖さを感じさせた。
     ラストの雪原のシーンは何だろうねえ。何でもありになってしまったなあ。まず、その前のシーンは夏か秋のシーンなのに、なんでいきなり雪原のシーンになるの?なんでスキーしているの?スキーが日本に紹介されたのは、明治以降なんだけど。もう時代考証も何もかも無視して、ただ壮大な立ち回りを撮りたかっただけなのかな。
     映画なんだから原作になくたって話を作って撮れば良いのに。「座頭市」だって「眠狂四郎」だって、オリジナルなお話があるでしょ。それでいいのに、それによってまた新しい血が入るのに、全く時代劇と違う物になってしまった。そりゅあ最後だわな。

「子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎」のストーリー

江戸の柳生邸では、三人の息子を失った烈堂が、最後の切り札、一人娘・香織の“お手玉の剣”で拝一刀必殺を狙っていた。“お手玉の剣”とは、剣を二本持ち敵と相対し、一本を空中に放り投げ、相手が落下してくる剣を交わそりうとすれば、今一つの剣でその虚をつき、その剣を交わそうとすれば、落下してくる剣で倒す、というのである。その頃、拝一刀と大五郎は、拝家の菩提寺西生寺に墓参のため山陽道を京都に向っていた。西生寺では、烈堂配下の黒鍬衆が待伏せていたが、一刀は、箱車の連発銃で全滅させた。そして一刀は大五郎に言った。「母の墓前に誓おうぞ大五郎、今こそ、柳生烈堂を討つ!」。やがて、一力父子と香織は、京のはずれで対峙した。一刀は大五郎を肩車にして身構え、香織は一刀めがけ突っ走り、短剣を水平に投げた。その短剣を交わした一刀の胴太貫が一閃。香織は、大五郎の可愛さにお手玉の剣を使えなかったのだった。香織の死を知った烈堂は、土蜘珠族の総帥で、烈堂の子で妾腹であるが故に屋敷を追われた土蜘蛛兵衛を頼った。兵衛は、土蜘蛛族出陣の儀式で、土を掘り返して棺から三人の戦士、無常、無我、無門を蘇らせ、拝一刀殺害を命じた。三人は、一刀に「うぬら父子の行く所、関わりのない者が死ぬ」と警告し、一刀の泊まった旅篭の客を皆殺しにした。やがて、琵琶湖で、土蜘株族をひきいた兵衛は一刀を迎え撃った。さしもの一刀も危機に落入るが、一刀は、兵衛の武士としての誇りに巧みにつけ入り、一対一の勝負に挑ませ、兵衛を倒した。深手を負った兵衛は、土蜘蛛の館に戻り、妹・梓に土蜘株の血を絶やさぬように自分の子を生め、と迫った。しかし、急を聞きかけつけた烈堂は、兵衛と梓を斬った。「オロカ者めが!武士の、勝負のと、拝一刀を討ちとれたのに!」そして烈堂は、黒鍬、土蜘珠族の総力を結集して陣頭指揮をとることにした。樹氷がきらめく大雪源に、大五郎を乗せた箱車に橇をつけた一刀が行く。やがて、山の稜線より烈堂率いるスキーをつけた黒鍬衆が現われ、雪の山腹で、橇とスキーの壮絶な大殺陣が展開されていく……。

「子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎」のスペック

基本情報
ジャンル 時代劇
製作国 日本
製作年 1974
公開年月日 1974年4月24日
上映時間 84分
製作会社 勝プロ
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ

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