解説
かつての天才プロボーラーが、再起を賭けてもう一度ボウリングに挑む姿を、ギャグ満載でコミカルに描いた一編。監督は「ジム・キャリーはMr.ダマー」のピーター・ファレリーと、その弟で同作の脚本を執筆したボビー・ファレリーの共同。脚本はバリー・ファナロとモート・ネイサンの共同。製作はブラッド・クレヴォイ、スティーヴン・ステイブラー、ブラッドレイ・トーマス。製作総指揮はキース・サンプルズ。撮影はデイヴィッド・クローネンバーグ作品でも知られる、「スクリーム」のマーク・アーウィン。主演は「ラリー・フリント」のウディ・ハレルソン。共演は「インデペンデンス・デイ」のランディ・クエイド、「小さな贈り物」のビル・マーレー、「刑事ジョー ママにお手上げ」のヴァネッサ・エンジェルほか。特別出演として、異色シンガーのジョナサン・リッチマンなどが顔を見せる。
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
観る気はなかったのだが、監督がファレリー兄弟なので、気を変えて観ました。
ファレリー兄弟の初期の作品のようで、彼らの名前をなんで覚えているかと思ったら「メリーに首ったけ」の監督だったんですね。それとピーター・ファレリーは「グリーンブック」の監督だったんだ。
前半、ところどころで他の映画のパロディが差し込まれている。車運転中に後部座席に大家のばあさんが出てくる時の音楽、何の映画だったけ?あっ、ヒッチコックの「サイコ」だった。後半、ボールング会場のカジノで出てくる金持ち、絡みがあるかと思ったら何もなかった。なんか、絡みを入れてほしかった。(時間の都合でカットしちゃったかな?)
ウディ・ハレルソンが主役の映画なんて珍しい。まだ少し髪の毛がある。脇役としては「ノーカントリー」や「スリー・ビルボード」なんかでは良い味出している。また主役としてはこの映画の前に「ナチュラル・ボーン・キラーズ」に出ていて、(悪い意味でも)結構取り上げられていた記憶がある。こんなコメディに出るとは。ただ、彼で良かったかは疑問かな。
ビル・マーレイはコメディ俳優として、いろいろな映画に出ていて癖のある役をやっており、この映画でもやな野郎の役をきちんとしていた。
B級映画としてよく出来ていた方と思う。まあ、時が経つにつれて忘れてしまう映画だろうが。
「キングピン ストライクへの道」のストーリー
1979年。アイオワ州オセロット。父親にボウリングの才能を見出だされたロイ・マンソン(ウディ・ハレルソン)は、コンペでライヴァルのアーニー・“ビッグ・アーン”・マクラケン(ビル・マーレー)を破り、チャンピオンの座を獲得。だが、アーニーの策略で、ロイはいかさまボウリングの片棒を担がされ、自慢の黄金の右手をボーリング・マシーンにつっこまれて失った。17年後。ペンシルヴァニア州スクラントン。義手の身で酒浸りの落ちぶれたロイは、ボーリング場でアーミッシュの青年イシュマエル(ランディ・クエイド)に会い、その才能に注目。彼をネヴァダ州リノで開催されるトーナメントのチャンピオンに仕立てあげようと思いつく。アーミッシュの慣習に背くので誘いを断るイシュマエルを追って、変装してアーミッシュの村にもぐりこむロイ。渋るイシュマエルだが、ちょうど村が差し押さえの危機から50万ドル必要になったことを聞いて、ようやく承知。二人はボウリング行脚の旅に出た。賭けボウリングで日銭を稼ぐ彼らは、ある日、ヤクザ者のスタンリーとつるんでいた美女クラウディア(ヴァネッサ・エンジェル)と出会い、ひょんなことで旅を共にすることに。クラウディアのお色気作戦も加わって連戦連勝の彼らだが、金のトラブルで喧嘩したクラウディアとロイに愛想をつかして、イシュマエルは一時オカマ・ダンサーになったりとひと波乱も。かくしてトーナメント会場のリノに着いた3人。ところがそこに、今や大物ボーラーになったあのアーニーが登場してロイを挑発。怒ったイシュマエルはパンチを空振り、利き腕にケガをしてしまって一大事。決意したロイは義手でトーナメントに出場。並み入る強豪を倒し、ついに決勝でアーニーと一騎打ち、だがあと一歩のところで敗北した。イシュマエルは村から迎えに来た仲間と知らないうちに帰ってしまい、クラウディアもいなくなってまた一人になったロイだが、そこに幸運が。彼のゴム製の義手に目をつけたコンドームのメーカーが、彼をキャラクター・タレントに起用したのだ。ロイはイシュマエルをクラウディアとたずねて、多額の契約金のうちの50万ドルを寄付。イシュマエルも面目が立って、ロイはクラウディアと村を後にしてめでたしめでたし。
「キングピン ストライクへの道」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「キングピン ストライクへの道」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1996 |
公開年月日 | 1997年6月28日 |
上映時間 | 114分 |
製作会社 | モーション・ピクチャー・コウポレーション・オブ・アメリカ作品(ライシャー・エンターテインメント提供) |
配給 | ケイエスエス |
レイティング |
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1997年10月上旬秋の特別号 | 劇場公開映画批評 キングピン ストライクへの道 |