解説
パリのナイトクラブに集う、ゲイの男たちと魅惑的なヒロインの恋をコミカルに綴った一編。監督・脚本は本作が日本初登場となるガブリエル・アギヨンで、「僕は、パリに恋をする」のコメディアン、パトリック・ティムシットに主演と潤色を依頼し、台詞は自ら演じることもある笑劇の旗手ピエール・パルマドが担当。製作はマリー=ドミニク・ジロデ、撮影は「愛のあとに」のファビオ・コンヴェルシ、美術は「彼女の彼は、彼女」のカルロス・コンティ、編集はリュック・バルニエ、衣裳はクレマンティーヌ・ジョヤ、振付はセドリック・ブランネール。音楽のクレジットはなく、ヴィレッジ・ピープルの『YMCA』、クロード・フランソワの『アレクサンドル、アレクサンドラ』、ダリダの『バンビーノ』、ミレーヌ・ファルメールの『サン・コントルファソン』など、多彩な楽曲を全編に使用している。主演はティムシット、「リディキュール」のファニー・アルダン、「無伴奏『シャコンヌ』」のリシャール・ベリ。共演は「タンゴ」のミシェール・ラロック、「パリのレストラン」のジャック・ガンブラン、ほか。97年セザール賞最優秀主演女優賞(アルダン)を受賞。
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「ペダル・ドゥース」のストーリー
アドリアン(パトリック・ティムシット)は昼は有能なビジネスマンだが、夜は親友エヴァ(ファニー・アルダン)の経営するクラブで弾けるペダル(ゲイ)。ヨーロッパ銀行頭取のアレクサンドル(リシャール・ベリ)との大事な商談の日、「夫人同伴で」と夕食に誘われ、彼はエヴァを「妻」に仕立てて出席。会食が始まり、奔放なエヴァはアレクサンドルの堅物の姉クレールといさかいを起こして席を立ち、その後を追ったアレクサンドルは強引に唇を奪う。アレクサンドルは謎めいたエヴァの恋の虜になり、エヴァを食事に誘い、ついに彼女の店とは知らずにクラブに足を踏み入れる。そこには彼の部下でゲイのアンドレ(ジャック・ガンブラン)が、銀行の後輩の美青年シリルを同伴していた。まさかボスが見ているとは知らず、ストリップを演じるアンドレを、常連のアドリアンが横からはやし立てる。アレクサンドルに気づいたアンドレは、彼もゲイかと早とちりして手ひどい仕打ちを受けた。エヴァはゲイいじめは許さず、毅然とアンドレたちをかばう。ところでアレクサンドルをゲイと勘違いしたもう一人が彼の妻マリー(ミシェール・ラロック)。そんな騒動にもかかわらず、アドリアンの契約は成立し、アンドレの首もつながっていた。でも恋はそううまくいかない。アレクサンドルはエヴァをホテルに誘うが、素顔は純情一途でロマンチストな彼女は不機嫌に。アドリアンのアドヴァイスで、アレクサンドルは彼女を追ってゲイのディスコへ。ひしめく人波をかき分け、ついに彼女をその腕に抱くアレクサンドル。その頃、夫を尾行していたマリーはアンドレとアドリアンに絡む。夫がゲイになったのは自分のせいかしらと悩むマリー。一方、アドリアンは理想の女性であるエヴァの子供が欲しいと切実に願っていた。彼はエヴァとアレクサンドルの間をうまく立ち回り、二人を会わせないようにしていた。エヴァは彼が自分とアレクサンドルの仲を裂こうとしているのを知って絶交、アレクサンドルと一緒になろうとするが、いざそうなってみるとすれ違いを感じて彼の元を去った。マリーも彼と離婚した。妊娠したエヴァに、アドリアンは自分が「父親」になるという。彼女が無事出産、息子が洗礼の時を迎え、世界を旅していたアレクサンドルも現れた。赤ん坊と車に乗った3人は大きな声で一緒に歌うのだった。
「ペダル・ドゥース」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ペダル・ドゥース」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | フランス |
製作年 | 1995 |
公開年月日 | 1997年7月12日 |
上映時間 | 98分 |
製作会社 | MDGプロ=TF1フィルム=テンタティヴ・デヴァジョン作品 |
配給 | アルシネテラン配給・提供 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | ドルビーSR |
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