解説
第二次世界大戦末期、アメリカによる3発目の原爆投下を巡って繰り広げられる、日本の潜水艦乗組員たちの戦いを描いた海洋アクション。監督は、「ミニモニ。じゃムービー お菓子な大冒険」の樋口真嗣。第24回吉川英治文学新人賞及び第21回日本冒険小説協会日本軍大賞受賞の福井晴敏による『終戦のローレライ』を基に、「金融腐蝕列島[呪縛]」の鈴木智が脚色。撮影を「海猿 UMIZARU」の佐光朗が担当している。主演は、「レイクサイドマーダーケース」の役所広司と「約三十の嘘」の妻夫木聡。文化庁支援作品。
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「ローレライ」のストーリー
第二次世界大戦末期の1945年8月6日、広島に原子爆弾が落とされた。続く本土への投下を阻止する為、海軍軍司令部作戦課長の浅倉大佐によって、ドイツから秘密裡に接収した驚異的な戦闘能力を備える伊号第五〇七潜水艦、通称“ローレライ”の艦長に抜擢された絹見少佐は、先任将校の木崎ほか、軍属技師の高須や特殊潜航艇“N式潜”の正操舵手として配属された折笠一曹ら、わずか70名の乗組員と共に、アメリカ軍基地のある南太平洋上・テニアン島へ向けて出撃する。ところがその途中、N式潜に搭載された戦闘海域の海底地形や船隊配置図を立体的に視覚化出来る超高感度水中探索装置“ローレライ・システム”が、ナチスに人種改良された日系ドイツ人少女・パウラの能力によるものだったことが判明し、艦内に不穏な空気が流れ始める。そんな矢先、2発目の原爆が長崎に投下されてしまった。そして、それを機に高須を始めとする一部の者たちが、アメリカと取り引きした東京の浅倉の指示の下、ローレライを占拠。日本新生プランを掲げ、アメリカ軍にローレライを供与しろと言い出した。命に背けば、3発目の原爆が東京に落とされてしまう!しかし、絹見は日本人として、祖国に残して来た愛する者たちを守る為、最後まで戦うことを決意。高須らを鎮圧すると、日本を存亡の危機から救うべく、独自の判断でテニアン島へ向けて進撃を開始するのであった。待ち受けるアメリカ海軍太平洋艦隊。パウラのローレライ・システムを発動させ、爆雷を避けて邁進するローレライ。果たして、原爆を搭載したB―29が離陸した瞬間、一気に浮上したローレライは、見事、爆撃に成功するのであった。だがその後、切り離されたN式潜に乗っていた折笠とパウラの生存以外、再び潜航したローレライとその乗組員たちがどうなったかは誰も知らない。
「ローレライ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ローレライ」のスペック
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