解説
日本の敗戦が日に日に濃厚になっていくなか、脱出装置のない定員1名の回天に乗って敵艦に激突するという究極の任務についた若者たちの迷いや怒り、悲しみを描く。監督は「カーテンコール」の佐々部清監督。脚本に「たそがれ清兵衛」の巨匠・山田洋次と「うなぎ」の冨川元文を迎え、横山秀夫の原作に挑む。主人公の並木を演じるのは、歌舞伎以外の舞台やTVドラマでも活躍する市川海老蔵。ほか、「雪に願うこと」の伊勢谷友介、「スウィングガールズ」の上野樹里らが出演。
ユーザーレビュー
「出口のない海」のストーリー
甲子園の優勝投手、並木浩二(市川海老蔵)は明治大学に進学したが、肩を痛めて得意の速球が投げられなくなる。だが並木は諦めなかった。陸上部をやめた北勝也(伊勢谷友介)は、スポーツなどしている場合ではないと並木に言い放つ。そんな中、日米が開戦する。大学生には徴兵の猶予があったが、北は志願する。並木もまた、大切な人たちに志願の決意を告げる。互いに想いを寄せ合う鳴海美奈子(上野樹里)を、並木は心から愛しいと感じていた。そして、ある日、学生たちに佐藤校長(平泉成)が、戦況の悪化を打破するべく開発された秘密兵器、”回天” (定員1 名、脱出装置なし、大量の爆薬を積んだ回天に乗り込み、敵艦に激突する)に乗りたい者は名前に二重丸をつけて2時間以内に提出せよと指示する。意を決した並木は、鉛筆を握りしっかりと二重丸を書いていた。そして厳しい訓練を受ける中、並木は最後の休暇を迎え帰郷する。並木は美奈子にただ1つの言葉に託す。「俺、美奈ちゃんのことが好きだ」。そして、いよいよ出撃の時が近づいていた。敵艦を発見したのだ。遂に最後の瞬間がやって来た。しかし、運命は思わぬ結末をもたらすのだった。
「出口のない海」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「出口のない海」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2006 |
公開年月日 | 2006年9月16日 |
上映時間 | 121分 |
製作会社 | 松竹/ポニーキャニオン/住友商事/テレビ朝日/衛星劇場/スカパー・ウェルシンク/IMAGICA/講談社/メモリーテック/Yahoo!JAPAN/朝日新聞社/東京都ASA連合会/アドギア/メ~テレ/山口放送 |
配給 | 松竹 |
レイティング | |
カラー/サイズ | カラー |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2007年3月上旬号 | DVDコレクション 第301回 「出口のない海」 |
2006年1月下旬特別号 | 新春グラビア企画 若手女優のいる風景-06年期待の日本映画より 上野樹里(「出口のない海」) |
2006年8月下旬号 | HOT SHOTS 撮影現場ルポ「出口のない海」 |
2006年9月下旬号 |
作品特集 「出口のない海」 佐々部清監督 インタビュー 作品特集 「出口のない海」 回天を描いた映画と「出口のない雨は」 |
2006年11月下旬号 | 劇場公開映画批評 出口のない海 |