「マーガレットと素敵な何か」のストーリー
キャリアウーマンのマーガレット・フロール(ソフィー・マルソー)は、ココ・シャネルやエリザベス・テイラーなど理想の女性に自分を重ねながら、同僚でパートナーでもあるマルコム(マートン・コーカス)とともに、プラントを売る仕事に没頭している。マーガレットの40歳の誕生日、公証人と名乗る老人が家族のことで署名がほしいと職場にやってくる。マーガレットはその見覚えのない老人メリニャック(ミシェル・デュショソワ)から受領書を受け取り、“マルグリット・フロール”と書かれていることを指摘しながらサインをする。彼女が誕生日であることを知っていたメリニャックは、1通の手紙を差し出す。マーガレットが手紙を開けると、それは7歳の誕生日を迎えたころの自分からの手紙だった。何通もの手紙と、過去の写真も入っていた。マルグリットとは、封印したマーガレットの本当の名前だった。家の家具が差し押さえられ、父親も出て行ってしまった少女時代の苦い記憶を思い出し、気もそぞろのマーガレットだったが、仕事帰りにマルコムからプロポーズされ、いつもの自分を取り戻す。数日後、再び手紙が届けられる。会議中にもかかわらず席を外して開けた手紙には、両親と、初恋の相手フィリベール(ジョナサン・ザッカイ)の写真が入っていた。マーガレットはフィリベールと、近所の地下室に穴を掘って宝物を埋めて遊んでいた。2人は結婚の約束をし、フィリベールは穴掘り職人になると誓った。父が出て行ってから母と弟と暮らしていたマーガレット一家はついに無一文となり、マーガレットのクラリネットも売ってしまう。初恋を封印し、大人にならざるを得なかった7歳のマーガレットは、思い出を袋に詰めて当時新人の公証人メリニャックに託したのだった。マーガレットは徐々に過去と向き合い、自分のキャリアを思い直すようになる。