解説
『武士の家計簿』の原作者・磯田道史の評伝『無私の日本人』の一編を基にした時代劇。困窮する宿場町を立て直すために、庶民が身銭を切って集めた大金を藩に貸し、得た利息を全住民に分配した実話を、「予告犯」の中村義洋監督が映画化。宿場町を守ろうと奔走する造り酒屋の主・穀田屋十三郎を「謝罪の王様」の阿部サダヲが、秘策を立てた菅原屋篤平治を「まほろ駅前多田便利軒」シリーズの瑛太が、十三郎の弟・浅野屋甚内を「悪人」の妻夫木聡が演じる。2016年5月7日より宮城先行公開。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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評論家上野昻志公のために、といっても、政府お得意の公共の利益なんて押しつけがましいものではなく、小さな宿場にかかる過大な負担に苦しむ人たちを救うために、私財を抛つという良い人... もっと見る
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映画評論家上島春彦たまにはこういう「良い話」で和みたい。実話というのが高ポイントの理由で、だが私には完全にその経済的理屈が理解できたわけではない。それに後でよく考えたら一番悪いの... もっと見る
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映画評論家モルモット吉田中村監督が助監督時代に付いた伊丹十三が時代劇を撮っていれば、伊丹万作も意識したこんな明朗時代劇だったかも。飽きさせない語り口は見事だが、お上をカモに宿場町に利益... もっと見る
「殿、利息でござる!」のストーリー
江戸中期。仙台藩は財政が厳しく、重税にあえぐ百姓や町人たちの破産と夜逃げが後を絶たなかった。小さな宿場町・吉岡藩もすっかり寂れてしまい、造り酒屋の主・穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は町の行く末を案じていた。そんな中、知恵者の菅原屋篤平治(瑛太)がある秘策を打ち出す。それは、大金を藩に貸し付け、藩から利息を得るというものだった。目標額は、千両。しかしこれが明るみになれば打ち首必至。十三郎とその弟・浅野屋甚内(妻夫木聡)、さらに宿場町の仲間たちは、水面下で大金を掻き集めようと知恵を絞り、奔走する。
「殿、利息でござる!」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「殿、利息でござる!」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 時代劇 コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2016 |
公開年月日 | 2016年5月14日 |
上映時間 | 129分 |
製作会社 | 2016「殿、利息でござる!」製作委員会(制作 松竹/企画・製作幹事 松竹=東日本放送) |
配給 | 松竹 |
レイティング | 一般映画 |
公式サイト | http://tono-gozaru.jp/ |
コピーライト | (C)2016「殿、利息でござる!」製作委員会 |
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